空飛ぶクルマなど次世代電動航空機の技術開発、経産省が予算増額

日本の強みで空の革命リード、13.5億円から19億円に



経済産業省の2021年度予算案で、「次世代電動航空機に関する技術開発事業」が2020年度の約13億5,000万円から19億円に増額されている。







この事業は2019年から2023年にかけて5年間で取り組まれるもので、ここでいう次世代電動航空機には空飛ぶクルマなども含まれ、空の交通のイノベーションに向けて国がさらに力を入れる姿勢がうかがえる。

■世界に先駆けて電動化に向けた技術開発を推進

空飛ぶクルマのほか、旅客機でもバッテリーやモーターの電動化は世界的な潮流となっている。そんな中で同事業は、航空機の電動化に関わるコア技術や電気推進システム技術などを世界に先駆けて開発することをねらいとしている。

特に日本は海外に比べて高出力で軽量なモーターや蓄電池などの開発技術で強みがあり、将来的には電動航空機市場でリードできる可能性は十分にある。2021年度は前年度に引き続き、バッテリーやモーターなどの試作品の設計や検証を進めるという。

なお成果目標としては「開発成果の次世代航空機への搭載により、令和12年度において次世代航空機一機あたり15%のCO2排出削減を目指します」とされている。

ちなみに事業イメージとしては、以下の3点が説明されている。

  • 革新的電動航空機技術
    〜著しい軽量化と、高高度・低圧環境下での飛行を実現する高い安全性・信頼性を両立する高効率モータや次世代電池を組み合わせた電力源の高効率化等、電動化コア技術の開発に取り組みます。
  • 全機電動統合技術
    〜開発された電動化コア技術をインテグレートし、新たな電動推進系統技術、電動航空機の全機設計技術を開発します。
  • 実機による実証
    〜開発された電動化に関する要素技術やインテグレーション技術については、実用化に向け海外OEMメーカとも連携し実機実証を行うことを目指します。
■官民で日本の存在感をより高めていく必要性

次世代電動航空機の開発合戦が世界で過熱する中、日本でもSkyDriveなどのベンチャー企業を中心に空飛ぶクルマの機体の開発が進むが、こうした空飛ぶクルマや次世代電動航空機を実現するための電動化技術も要素技術としてニーズが増してくる。

こうした中で日本が存在感を増していくためには、官民連携の取り組みが求められる。同事業は国が「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)に交付金を出し、NEDOが民間企業に委託する形で実施される。事業の進捗に注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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