さまざまな乗り物の乗車券をデジタル化するプラットフォームが続々とリリースされている。アプリ上でMaaSサービスを利用する上で、乗車券がデジタル化されていることは非常に重要だ。
こうした状況の中、RYDE株式会社(本社:東京都渋谷区/代表取締役:杉崎正哉)が2021年3月1日までに、鉄道やバス、電車、旅客船などのさまざまな乗車券をデジタル化できるモビリティプラットフォーム「RYDE PASS」を、自治体や交通事業者向けにリリースした。
■「ノーコード」でデジタルチケットが作成可能
RYDE社は「二次交通」のデジタル化とその活用に取り組む企業だ。ちなみに二次交通とは、空港や駅などから目的地までの交通手段のことを指す。
報道発表によれば、RYDE PASSを用いた乗車券のデジタル化はシステム開発が不要で、初期費用や保守費用も掛からないという。同社は「画像と文章があれば、誰でも簡単に、『ノーコード』でデジタルチケットが作成できます」としている。
また、ただ乗車券をデジタル化するだけでなく、顧客分析やマーケティング活動などもサポートしていくという。
■MaaS実証でデジタル乗車券の販売が盛んに
冒頭で触れた通り、乗車券のデジタル化に関する取り組みは国内で盛んになりつつあり、各地で行われているMaaSの実証実験でも、乗車券をデジタル化して販売する仕組みが積極的に導入されている。
たとえば滋賀県大津市では、2020年10月から12月にかけてMaaSアプリ「ことことなび」のサービス実証が行われ、企画乗車券や有料クーポンがアプリ上で販売された。
京都府京都市では2020年10月から2021年1月まで、ウェブ型MaaS「奥京都MaaS」の実証実験が行われ、この実証実験でもデジタル企画乗車券や飲食チケットの販売がウェブを通じて行われている。
東京多摩エリアではMaaSサービス「TAMa-GO(タマ・ゴー)」を提供する実証実験が2021年1月から実施されており、スマートフォン専用サイトを通じ、京王線乗車券と買い物券や施設利用券などがセットで購入できるデジタルチケットの販売などを行っている。
■【まとめ】MaaSにおいては乗車券のデジタル化は欠かせない
このように、MaaSサービスにおいては乗車券のデジタル化は欠かせないもので、RYDE社のRYDE PASSに対する需要も大きいものと考えられる。
同社によると、複数の自治体・交通事業者様への導入を今後予定しているといい、同社の社名が実証実験の実施事業者に名を連ねていく日も近そうだ。
【参考】関連記事としては「MaaSとは?2020年代に実用化!意味や仕組みまとめ」も参照。