中国でついに「自動運転車」がナンバープレート取得

2車種にレベル3の許可を出す

B!

中国で初の自動運転レベル3の自動車が許可された。重慶市に本社を構える中国大手自動車メーカーの長安汽車(Changan Automobile)と北京汽車(BAIC Motor)が製造するEV(電気自動車)セダン2車種だ。ナンバープレートを取得し、これによりレベル3での公道走行が可能になった。

日本や欧米はすでにレベル3の許可を一部車種に出しており、これに続くものとなる。中国は米国と並んで世界の自動運転開発をリードする存在だ。これまで中国メーカーでレベル3の認可が下りた車種がなかったことを意外に感じる人も多そうだ。

編集部おすすめサービス<PR>
車業界への転職はパソナで!(転職エージェント)
転職後の平均年収837〜1,015万円!今すぐ無料登録を
タクシーアプリは「DiDi」(配車アプリ)
クーポン超充実!「無料」のチャンスも!
新車に定額で乗ろう!MOTA(車のカーリース)
お好きな車が月1万円台!頭金・初期費用なし!
自動車保険 スクエアbang!(一括見積もり)
「最も安い」自動車保険を選べる!見直すなら今!
編集部おすすめサービス<PR>
パソナキャリア
転職後の平均年収837〜1,015万円
タクシーアプリDiDi
クーポンが充実!「乗車無料」チャンス
MOTAカーリース
お好きな車が月々1万円台から!
スクエアbang!
「最も安い」自動車保険を提案!

■3台にレベル3初のナンバープレート

中国工業・情報化部(MIIT)は2025年12月15日、長安汽車と北京汽車の自動運転レベル3に対応する2つの車種を承認した。この2つのモデルは重慶と北京の指定エリアにおいて、制限時速50キロまたは80キロの条件下で自動運転レベル3で公道を走行することが認められた。

なお世界における自動運転レベルの定義は、米自動車技術者協会(SAE)が示した基準が主流となっている。自動運転レベル3は「条件付運転自動化」とも呼ばれており、システムが全ての動的運転タスクを限定領域において実行する。作動継続が困難な場合は、システムの介入要求などに適切に応答するという技術水準になっている。

このたびの認可を受け、北京市公安局交通管理局は自動運転レベル3に対応した車両3台に対し、初となるナンバープレートを正式に交付した。北京で登録された初のレベル3自動運転車のナンバーは、「京AA0001Z」「京AA0733Z」「京AA0880Z」だという。

■シャオミの死亡事故で開発が一時停滞

今回のレベル3認可は国として初となったが、地方によっては自動運転レベル4のテスト走行を認めているエリアもある。自動運転技術の開発を手掛けるPony.ai(小馬智行)やWeRide(文遠知行)は地方当局から許可され、自動運転レベル4での公道のテスト走行を行っている。

中国では国を挙げて自動運転開発を推進してきた。しかし2025年3月にスマートフォン大手Xiaomi(小米科技/シャオミ)製の自動運転車による死亡事故が発生し、自動運転システムやADAS(先進運転支援システム)に関する監視を強化していた。

この事故ではADASの一種である自動運転モードで走行中に障害物を検知し、手動運転に切り替わったものの、減速・回避が間に合わずに1秒後にガードレールに衝突した。現実的には人間が1秒間で適切な対応をとるのは難しいため、実質的には自動運転モード作動中の事故として大きな波紋を呼んだ。

事故により自動運転の実装が停滞したかに見えた中国であるが、今回のレベル3認可により、また開発が促進されることが期待されている。

■世界初のレベル3市販車はホンダが達成

世界で初めて自動運転レベル3の機能を搭載した自家用車を販売したのは、日本のホンダだ。2021年3月に新型「LEGEND」限定100台のリース販売を開始した。次にレベル3を実現したのはドイツのメルセデス・ベンツだ。2022年5月にレベル3システム「DRIVE PILOT」をSクラスとSクラスのEV版「EQS」に有料オプションとして設定し、ドイツ国内で実用化を開始した。

3番手は同じくドイツのBMWだ。2024年3月から新型「7シリーズ」にレベル3システム「BMW Personal Pilot L3」をオプション設定し、ドイツ国内で販売開始した。

次に一般に市販されるレベル3対応車は、中国メーカーになるのだろうか。中国の技術革新は目覚ましいスピードで進んでいる。公道におけるテスト走行の段階に入り、一気に商用化まで発展するのかもしれない。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



B!
関連記事