世界で初めて自動運転タクシー(ロボタクシー)を商用化した米Google傘下のWaymo(ウェイモ)。2025年には新たに全米10都市でロボタクシーサービスのテストを開始する計画であることが分かった。
これまでアリゾナ州フェニックスやカリフォルニア州サンフランシスコ・ロサンゼルスなどでロボタクシーの実用化を果たしているWaymoだが、サービスエリア拡大には、米EV(電気自動車)大手テスラのロボタクシー計画が影響している可能性がある。
テスラは2024年10月にロボタクシー専用車のプロトタイプを発表しており、この夏からテキサス州オースティンで試験運用をスタートする予定だ。全米展開も視野に入れている。
【参考】関連記事としては「テスラ、自動運転タクシーを「2026年から全米」に拡大 初っ端から無人」も参照。
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■2025年第1弾はラスベガスとサンディエゴ
Waymoは、2018年に世界初となる自動運転車を活用した有料の商用タクシーサービスをフェニックスで一部ユーザーを対象に開始した。2021年にサンフランシスコでもサービスを開始、2024年にはロサンゼルスにもエリアを拡大した。2025年にテキサス州オースティンとジョージア州アトランタ、2026年にフロリダ州マイアミにサービスを拡大する計画も発表している。
そしてこのほど、2025年に新たに10都市でサービスを開始することを米メディアに明かしたようだ。最初にスタートするのは、ネバダ州ラスベガスとカリフォルニア州サンディエゴだという。Waymoの公式X(旧Twitter)では、下記のように投稿されている。
「On the road again(再び旅へ): Waymo はより大規模な展開に向けて準備を進めており、2025年にはこれまでで最大規模となる10以上の都市でのロードトリップを実施します。最初はラスベガスとサンディエゴです」
On the road again: As Waymo prepares for broader scale, we’re embarking on our largest road trip to date, visiting 10+ cities in 2025. First up: Las Vegas and San Diego.
Read more about how our road trips help advance the Waymo Driver’s AI: https://t.co/96XzLSFV8O pic.twitter.com/UDCWOCkVOk
— Waymo (@Waymo) January 29, 2025
■最初の2都市ではまずは手動運転から
Waymoは各都市に10台未満のロボタクシー車両を派遣し、数カ月間手動運転での運行を実施する予定だ。主に商業地区を走行し、現在はテストを予定している各都市の当局と事前に連絡を取っている段階だという。ただしラスベガスとサンディエゴ以外の都市名は明らかにされていない。
このテスト運行は、必ずしも商業向けロボタクシーサービスの開始につながるわけではないという。しかしWaymoはこの「ロードトリップ」を通じて、異なる気象条件や地域ごとの運転習慣がある新しい環境で、同社の自動運転システムがどのくらい適応できるかを確認する機会と捉えている。
ラスベガスは混沌とした道路環境にあることで知られており、同地への進出はWaymoにとって新たな挑戦となる。またサンディエゴはすでに運行している都市と似ており、事前の走行データがほとんどない状態でも自動運転システムが適切に機能するかを検証する予定だ。
Waymoの2025年のテーマは「Generalizability(汎用性)」だ。これまでフェニックスやサンフランシスコ、ロサンゼルスで数千マイルの走行実績があるが、新しい都市でどれだけ適応できるかを検証していく。同社が目指しているのは、最小限のテストだけで新たな都市にロボタクシー車両を導入し、サービスを開始できる状態にすることだ。
【参考】関連記事としては「自動運転車向け「充電基地」、サンフランシスコの土地運用で人気化」も参照。
■Waymoはテスラを意識か?
テスラは2024年10月にロボタクシー専用車「Cybercab(サイバーキャブ)」を発表した。車内にはハンドルやペダルが備えられていない完全自動運転向けの車両となる。この車両の生産開始は2026年で、2027年に本格生産を行っていく計画だ。
また同社は、2025年にカリフォルニア州とテキサス州で有料のロボタクシーサービスをスタートすることも発表している。2025年1月末に、6月にオースティン、その後段階的に他の都市へも拡大していくことを明らかにした。
ここに来てWaymoが急速にロボタクシーのサービスエリア拡大を推し進めているのは、テスラのサービスが開始する前にシェアを獲得しておくためなのだろうか。かつて、Waymoに次いでロボタクシー事業に進出した米GM傘下のCruiseは、重大な事故を起こしたことが引き金となり、事業から撤退している。
これからのロボタクシー開発競争は「Waymo vs. テスラ」になっていくのか。それともAmazon傘下のZooxや中国企業なども入り乱れる争いになるのか。2025年は従来の勢力図が大きく変わる可能性がある。
【参考】関連記事としては「Waymo/Googleの自動運転戦略 ロボタクシーの展開状況は?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)