自動運転「3つの日本No.1」をソフトバンク子会社が堅持

運行プラットフォームを開発するBOLDLY

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「横に動くエベレーター」というキャッチフレーズも使い、事業を展開するBOLDLY=出典:デジタル庁公開資料

ソフトバンク子会社のBOLDLY株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:佐治友基)=ボードリー=は、自動運転開発において「3つの国内ナンバーワン」を宣言している。

デジタル庁は2023年5月31日、「『モビリティ・ロードマップ』のありかたに関する研究会」を開催し、その研究会でのBOLDLYのプレゼンテーション資料が公開され、明らかになったものだ。具体的に何がナンバーワンなのか。

▼「モビリティ・ロードマップ」のありかたに関する研究会(第1回)
https://www.digital.go.jp/councils/mobility-roadmap/7af11a88-1eef-4691-bb87-3506537bcbbe/
▼「乗合バスを持続可能な公共交通に 2020年代に官民で実現すべき公共交通財政改革」(BOLDLY株式会社 代表取締役兼CEO佐治友基様 ご発表資料)|「モビリティ・ロードマップ」のありかたに関する研究会
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/7af11a88-1eef-4691-bb87-3506537bcbbe/74b3bb47/20230531_meeting_mobility_roadmap_outline_06.pdf

■BOLDLYの3つのナンバーワンとは?

2016年設立のBOLDLYは自動運転車両の運行プラットフォーム開発を手掛けており、仏Navya製の自動運転シャトルバス「NAVYA ARMA」を活用した実証実験などに多数参画している。

同社が今回発表したナンバーワンは3つある。1つ目は、BOLDLYが手掛ける自動運転プラットフォームがバスやカート、トラクター、ドローンなど30種類のモビリティと接続済みだということだ。これは国内ナンバーワンのみならず、世界ナンバーワンとなっている。

出典:デジタル庁公開資料

2つ目の国内ナンバーワンは、自動運転バスの実証実験回数が126回にも上るということだ。実証実験の場面は、路線バスやテーマパーク、イベントなど多岐に渡る。同社は自動運転車両運行プラットフォーム「Dispatcher」を提供し、実証実験を行う上での環境・走行ルート調査や車両・走行ルート設定、技術説明、安全運行のための業務体制の確立なども担っている。

出典:デジタル庁公開資料

3つ目は、2022年までの自動運転実用化地域が4地域だということだ。実用化されたのは、茨城県・境町、東京都・羽田、北海道・上士幌町、愛知県日進市だ。特に2020年11月から開始した境町は、全国の自治体で初の定常運行事例となった。現在は、1日18便を運行している。また2020年9月からは、⽻⽥空港に隣接した⼤規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY」において、自動運転バスの定常運行を開始している。

出典:デジタル庁公開資料
■日本の自動運転開発をリードするBOLDLY

2023年に入っても、BOLDLYの勢いは増すばかりだ。

1月には2025年の「⼤阪・関⻄万博」を⾒据え、私有地内で⾃動運転レベル4の実証を行った。3月には北海道・東川町で雪道での自動運転バスの試運行を行い、石川県小松市では市内〜空港間のアクセス向上のため、自動運転バスの導入に向けた実証実験を行った。

5月には、エストニアAuve Tech製の新型自動運転EV(電気自動車)「MiCa」を日本に導入することを発表した。自動運転レベル4に対応し、障害物回避機能などを搭載した車両になるという。

自治体や企業と連携し、自動運転導入から実用化までをサポートするBOLDLY。今後も同社の活躍に期待したい。

※自動運転ラボの資料解説記事は「タグ:資料解説|自動運転ラボ」でまとめて発信しています。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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