トヨタとソフトバンクが「自動運転コンビニ」を実現!?

MONET Technologiesの新求人に注目

B!
MONET Technologies設立の発表会で握手するソフトバンクの孫正義会長(左)とトヨタ自動車の豊田章男社長(右)=トヨタ自動車プレスリリース

トヨタとソフトバンクなどの合弁会社であるMONET Technologies株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長兼CEO:清水繁宏)。自動運転車両を活用した移動型コンビニの実現を目指すなど、野心的な目標を掲げている。

そんなMONETが、新たな求人を出している。次世代モビリティサービス「MaaS」の領域において新たな事業を創設し、実際のサービス運用までを担う事業企画・統括担当者だ。自動運転コンビニにも携わることになるポジションかもしれない。

■年収は800万〜1,000万円

まずMONET Technologiesについてだが、同社は現在、モビリティサービス分野において、さまざまなサービスプラットフォームを提供している。最近では自動運転車両と小売店や医療機関、役所などをつなぐMaaSのインフラづくりのための、マーケットプレイスやプラットフォーム構築を行なっている。

今回募集しているMaaS新規事業企画職は、MaaS領域において自治体や民間企業と連携しながら斬新なアイデアを実現し、新しい事業をつくり実際にサービスをリードするところまでを担当する。

応募にあたり、経営戦略策定と事業管理の経験や事業企画立案〜実証実験〜商用化に至るまでの一連のプロセスの経験、コンサルティングファームでのサービス企画・立案またはプラットフォーム構築のプロジェクト経験、モビリティサービス分野での事業企画やプロジェクトマネジメント経験などが必須となっている。

勤務地は東京で、年収は800万〜1,000万円のようだ。

▼自動車・自動車部品/事業企画・統括/【MaaS新規事業企画職 & ソフトバンクとTOYOTA共同出資】モビリティサービス構築|自由な社風|MONET Technologies|Indeed
https://jp.indeed.com/jobs?q=Monet&from=mobRdr&utm_source=%2Fm%2F&utm_medium=redir&utm_campaign=dt&vjk=97929f16109bb446

■移動型クリニックなどにも挑戦するMONET

MONET Technologiesは自動運転コンビニだけではなく、移動型クリニックや移動型オフィスなどのサービスの創出にも取り組んでいる。

移動型クリニックは、長野県伊那市でモバイルクリニック事業が2019年12月から展開されており、MONET Technologiesもこの事業に参画している。モバイルクリニックというのは、自宅などへ看護師などの医療スタッフが乗車した移動診察車が出向き、車内のテレビ電話を用いて診療所の医師とオンライン診療を行うといったものだ。

移動型オフィスについては、車内のレイアウトを柔軟に変更してさまざまな活用ができる「マルチタスク車両」と、車内での乗客のパーソナルスペースの確保と換気に配慮した「パーソナルベンチレーションキット」を2020年8月に発表している。

マルチタスク車両は電源や照明、テーブルを装備しており、移動先での商談スペースやオフィスとしての利用もできるという。

■トヨタのe-Paletteを活用!?

移動型の自動運転コンビニに関しては、今のところこれといったプレスリリースは出てきていないが、トヨタが開発している多目的型自動運転車「e-Palette」を活用する可能性が高そうだ。

これまでコンビニ大手による移動販売車は展開されているが、自動運転車によるサービスは日本では(少なくともまだ本格的には)展開されたことがない。ちなみに中国では取り組み事例が出始めている。

■市場が拡大する注目領域で活躍を

また、MONET Technologiesに出資するソフトバンクも、自動運転技術・MaaS領域における人材を募集しているので、最後に触れておきたい。MONET Technologiesとも連携しながらプロジェクトを進めていくポジションのようだ。

具体的には「ITアーキテクトリーダー」を募集している。自動運転事業の社会実装に向け、現状または今後の社会課題を調べ、自動運転システムやV2X、MaaS、クラウド、AI技術などを理解しながら、社会課題を解決するためのシステムを実装していくのが主な業務だ。

応募には、パブリッククラウドを活用したシステム開発・設計の経験または、アプリ開発からサーバーサイド、データベースの運用を見据えた設計までの総合的な開発経験のいずれかが必須となる。

▼ITアーキテクトリーダー【自動運転技術・MaaS領域】|ソフトバンク中途採用
https://recruit.softbank.jp/career/positions/detail/004152/

市場規模が拡大している自動運転・MaaS領域において、MONET Technologiesやソフトバンクといったこの領域でのトップ企業で、これまでの経験を生かしてみるのはいかがだろうか。

【参考】関連記事としては「トヨタ社長と孫氏が始めた「仲間作り」、いつのまにか700社」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



B!
関連記事