ヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市/代表取締役社長:日髙祥博)では、低速自動運転サービス企画についての求人募集を行っている。
免許返納後の高齢者の移動手段として需要が高まるパーソナルモビリティや、工場内の人手不足解消に役立つ自動搬送システムに関するサービスなど、最先端の事業に関わることができそうだ。
勤務地は静岡県のヤマハモーターパワープロダクツ掛川技術センターで、予定年収は450万~800万円となっている。募集の内容を詳しく紹介していこう。
■気になる募集内容は?
ヤマハ発動機は「ART for Human Possibilities」という長期ビジョンを掲げ、モビリティの変革により社会課題を解決することを目指している。現在15以上の事業を展開しており、二輪車をはじめ、電動アシスト自転車や無人ヘリコプター、産業ロボットなどを世界中で提供している。
そして近年は特に、「ラストワンマイル」をつなぐモビリティによる免許返納後の高齢者の移動手段の確保や、工場内での人手不足の課題の解消などに力を入れている。そこで、時速20キロ未満の低速自動運転車両の事業加速に向け新たな人材を求めているようだ。
具体的な業務内容は、公道低速モビリティや工場内自動搬送車両のサービス政策構築、市場問題分析、商品情報収集、マニュアル関係の企画などだ。戦略の考案や企画業務がメインとなるため、意欲があれば技術者でなくても自動運転分野に携わることができる求人となっている。
応募対象は大学、大学院、高専卒業の学歴を持つ人で、サービス企画や運営、教育企画の経験が必要となる。業種は問わず、チャレンジ精神旺盛でチームワークを大切にできる人材を求めている。
給与は経験や能力を考慮した上で、月収23~40万円となる見込みだ。当面はないものの、将来的には転勤の可能性があるようだ。
■20年前から低速自動運転開発に着手
ヤマハ発動機といえば、バイクやボートといった乗り物のイメージがあるが、実は20年以上も前から低速自動運転システムの取り組みに着手している。
▼プロジェクトストーリー 低速自動運転システム – 仕事を知る|ヤマハ発動機 採用情報
https://global.yamaha-motor.com/jp/recruit/project/lsm/
1996年に電磁誘導式の自動走行ゴルフカーを実用化し、ゴルフ場のみならずテーマパーク内のランドカーとしても使用されてきた。2014年にランドカーの公道使用が認められ、2016年には公道での電磁誘導式自動走行が可能となったことで、全国各地で実証実験が進められている。
現在は電磁誘導のほか、アスファルトの様子を読み取ることで位置を把握するバーチャルガイドライン(VGL)や、レーザー光で周辺の距離を測定する3D-LiDARといった新技術を取り入れているようだ。
同社は2018年10月に静岡県磐田市と協定を締結し、2019年から市内で低速自動運転車の実証を行った。また2019年10月には、三井住友海上火災保険、MS&ADインターリスク総研と低速自動運転車を使用したMaaS実現に向けて協定を締結している。
2022年6月にはJAFと協業契約を締結し、JAFのネットワークを生かした移動困難地域での低速自動運転車導入を図るなど、着々と事業を推進している。
■拡大する市場に携わるチャンス
今回の求人は、今後さらに市場が拡大するであろうパーソナルモビリティ事業などに携わることができるチャンスだ。下記のリンクに詳しい募集要項が掲載されているので、興味のある方はご覧になってみてはいかがだろうか。
▼低速自動運転サービス車両のサービス企画|NV事業(New Venture)|職種詳細|ヤマハ発動機株式会社
https://js01.jposting.net/yamaha-motor/u/job.phtml?job_code=428
【参考】関連記事としては「日本に新たな自動運転EV!無人搬送で活躍、ヤマハ発動機とティアフォーが開発」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)