米Amazonが自動運転タクシーのビジネスに参入する方針であることが分かった。ロイター通信の報道によれば、Amazonが過去に買収した傘下のZooxがカリフォルニア州当局に対して試験走行の許可を申請しており、試験後、商用サービスの展開に踏み切る考えとみられる。
アメリカで自動運転タクシービジネスを展開している企業としては、Google傘下のWaymoやGM傘下のCruiseが挙げられる。
試験完了から商用サービス展開までは一定の時間が必要となる可能性が高いが、早ければ2023年にもAmazonがこうした企業の仲間入りを果たすかもしれない。
自動運転タクシービジネスに関しては、Intel傘下のMobileyeや日本のホンダなども事業の展開に向けて動いており、Amazonの参入でさらに開発競争が激化しそうだ。
■買収した企業を基盤に新事業を模索
Amazonは以前から自動運転技術の活用を模索してきたが、同社の取り組みとしてクローズアップされてきたのは、「自動配送ロボット」だ。Amazonは「Amazon Scout」の実証実験を2019年1月に開始し、実際に荷物を運ぶサービス実証にも取り組んできたとされている。
ちなみにAmazonが自動配送ロボットのAmazon Scoutを開発した経緯としては、2017年にロボット開発を手掛けるDispatchを買収していることを知っておきたい。自動配送ロボットにしても、自動運転タクシーにしても、買収した企業を基盤に事業化を模索しているわけだ。
ちなみにZooxは「VH6」というタイプの自動運転タクシー向け車両を開発している。運転席がなく、ハンドルもブレーキ類もない車両で、車内で座席を向かい合わせに配置した「Pod」型の車両となっている。以下がVH6の画像だ。
カリフォルニア州当局から試験走行許可を得たあと、ZooxはこのVH6を同州内で走行させることになるのか、注目だ。
【参考】関連記事としては「自動運転タクシーとは?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)