3次元(3D)LiDARを3次元データマッピングに使う共同研究がスタートする。取り組むのは、配膳ロボットや案内ロボットを販売するSGST社と東京工業大学だ。2022年4月から開始することを、このほど報道発表した。
■共同研究の期間は2022年4月から1年間
LiDARは一般的に自動運転中のためのセンサーとして開発されているが、近年はさまざまな活用のされ方が模索されている。共同研究の目的は、3D LiDARを3次元データマッピング技術に生かし、最終的にモバイルロボットの自動運転を高精度化することとされている。
共同研究の期間は2022年4月から2023年3月で、報道発表では、3D LiDARを使ってとらえた3次元マッピングの画像が以下のように紹介されている。
SGSTと東工大は報道発表で「この共同研究を通じて3次元ライダーセンサーに関するデータ処理アルゴリズムを構築し、実用レベルとしてのモバイルロボットにいち早く搭載していく所存であります」としている。
■駐車場の出入庫管理で活用されているケースも
3D LiDARの活用方法としては、青空駐車場における車両の入出庫管理で利用している事例もある。LiDARで出入庫の管理を行えばロック板は不要で、駐車場オーナーは設備投資を抑えることができ、駐車場の利用者は駐車の際にロック板を乗り越える煩わしさがなくなる。
この取り組みは、神奈川県の相模石油と、大阪府のシャープマーケティングジャパン、愛知県のベネ・エルヨンの3社で協力して進められているもので、3D LiDARを活用した駐車場の第1弾が2021年8月に神奈川県平塚市でオープンしている。
詳しくは自動運転ラボの記事「3D-LiDAR活用でロック板不要に!次世代型駐車場、自動運転車へ満空情報提供も」も参照してほしい。
■今後出てくる事例にも注目
LiDARは空間認知能力に優れており、今後もさまざまな活用の方法が模索されていくはずだ。どんな事例が出てくるのか、引き続き注目していきたい。
【参考】関連記事としては「LiDARとは?(2022年最新版) 読み方は?機能は?自動運転で活躍」も参照。