米調査会社のオートパシフィックは2022年3月23日までに、「安全で信頼できる完全自動運転車の開発において、最も信頼できるブランドはどこか?」と質問(複数回答)する消費者調査を実施し、その結果を公表した。
以下が最も信頼できるブランドランキングTOP10で、米Teslaが32%で1位、日本のトヨタが19%で2位だった。自動運転車を秘密裏に開発している米Appleは6位で、日本のホンダと同じ順位となっている。
- 1位:テスラ 32%
- 2位:トヨタ 19%
- 3位:BMW 18%
- 4位:シボレー 16%
- 5位:フォード 14%
- 6位:アップル 13%
- 6位:ホンダ 13%
- 8位:アウディ 9%
- 9位:スバル 8%
- 10位:キャデラック 7%
■1位はテスラ、2位はトヨタ、3位はBMW
今回の調査では、自動車メーカーやテクノロジー企業など全56ブランドが対象となった。
1位になったテスラ(32%)は、特に若い世代から支持を得た。テスラに関してはイーロン・マスク氏のTwitterでの発信力もあり、そもそもの自動車メーカーとしての話題性の高さも結果に影響したとみられる。ちなみにテスラはまだ自動運転技術を商用展開できていない。
2位のトヨタは年齢が上の世代からの信頼が厚く、19%の支持を得た。トヨタは市販車では自動運転車は発売できていないが、自動運転EV(電気自動車)「e-Palette」を開発し、すでに実証実験などを行っている。
3位のBMW(18%)はTesla同様、若い世代に人気が高く、18〜39歳の消費者から42%の支持を得た。
■まだ車両を発売していないAppleが6位に
Apple(13%)は自動運転車をまだ発表していないにも関わらず、6位にランクインした。Appleブランドへの信頼の高さがうかがえる。一方、世界で初めて市販車に自動運転レベル3を搭載したホンダは、Appleと同順位の6位止まりだ。
ちなみにトップ10には入らなかったものの、ソニーが5%の支持を得ている。ソニーは独自にEVの試作車「VISION-S」を開発しており、Appleと同様、まだ車両を発売していないものの、将来のEV発売そして自動運転化への期待から、一定の支持を得たものと考えられる。
■若い世代ほど自動運転車への受容性が高い
ランキング調査と並行して、消費者が自動運転技術をどの程度受け入れる準備ができているかの調査も行われた。
できるだけ早く自動運転車の導入を望んでいる割合は、「30〜39歳」の消費者が22%。次いで「18〜29歳」の消費者が14%だった。年齢が上がるにつれて自動運転への興味・関心は低くなり、「60歳以上」ではわずか3%だった。
調査は今後も継続して行われる見込みだ。ブランドランキングではテスラが1位の状態が続くのか、消費者の受容性はどう変わっていくのか、引き続き注目したい。
【参考】関連記事としては「自動運転ランキング、まとめて紹介!「国別」や「メーカー別」の調査結果は?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)