Google、テスラを挑発!「カメラのみ自動運転」を完全否定

「10の教訓」を発表



Alphabet社傘下のGoogle系Waymoは、無人の完全自動運転で2億マイル(約3億2,000万Km)以上の走行実績を積み重ねた。その膨大な実走データから得た「10の教訓」を公式サイトで発表した。


その中で特に目を引くのが、1番目に掲げられた「マルチモーダルセンサーの不可欠性」だ。カメラ単体では完全な安全を確保できないと確信したという。マルチモーダルセンサーとは、複数のセンサーを組み合わせて使う方式のことだ。

これは、LiDARなどを使用せずカメラのみで無人の自動運転を実現しようとするテスラの手法を、真っ向から否定するものだ。

▼10 AI Lessons from Driving 200+ Million Fully Autonomous Miles|Waymo
https://waymo.com/blog/2026/08/10ailessons/

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■Waymoは3種のセンサーを併用

出典:Waymoプレスリリース

Waymoは標識や信号を認識する「カメラ」、ミリ単位の3次元形状を捉えて距離も測る「LiDAR」、悪天候下でも速度と距離を測れる「赤外線レーダー」の3種類のセンサーを併用している。


これらは互いに死角を補い、単一のセンサーでは到達できない圧倒的な冗長性と安全性を確保するというのがGoogle社の主張だ。

反対にテスラは高価なLiDARを使わず、カメラの画像・映像とAI解析のみで自動運転を実現させるアプローチを採っている。

この方式はコスト面では確かに有利だが、逆光や豪雨などの環境下で認識精度が著しく低下するリスクを抱えることになる。

■計算資源を「変化検出へ集中」

2つ目以降の教訓でも、Waymoの堅実な設計思想が見え隠れする。


前提の事前情報として「高精度マップ」を活用することや、肥大化したモジュール群を集約する大規模基盤モデルの導入を挙げている。

これらは、先に挙げたセンサー類と組み合わせて、リアルタイムの計算資源を突発的な障害物や工事などの変化検出へ集中させ、車載コンピューターの処理効率を大幅に高めようという効果がある。

さらに、AIの判断過程をブラックボックス化させない「独立した検証層の設置」を重要視するべきだとも主張する。

このほか、人間のドライバーアシスト機能を拡張しても完全自動運転には届かないと、結論付けている。

■テスラに事実上の勝利宣言

Waymoが今回発表した教訓は、コスト優先のカメラ単体主義を採用するテスラ社に向け、事実上の勝利宣言を突き付けるものだ。一方のテスラ。ロボタクシーの展開でWaymoからの遅れを挽回できるのか、注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
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