日本航空株式会社(本社:東京都品川区/代表取締役社長:赤坂祐二)=JAL=は、ドローンなどの無人航空機を安全に管理・運航できる人材の育成のため、新たな講座「JAL Air Mobility Operation Academy(JAMOA)」を2020年10月5日から開始する。
JAMOAでは航空機のパイロット訓練のノウハウを活かした座学カリキュラムを、日本で初めて提供するという。
JAMOAの座学カリキュラムでは、現代の航空機事故や不安全事象における主な要因である「ヒューマンエラー」の防止に向けて、最新のパイロット訓練ノウハウを応用したプログラムを提供するという。
具体的には、無人航空機の産業利用に必要な操縦技能や活用技術などの「テクニカルスキル」を学べるコースと、認知力・判断力・コミュニケーション力といった「ノンテクニカルスキル」の能力向上を図るコースを用意し、人材育成を行なっていくようだ。
■JALがどのようなスタンスで取り組みを進めるか注目
JALはこれまでに無人航空機に関するさまざまな取り組みを行ってきた。
例えば「空飛ぶクルマ」の事業化に向けては、モノを配送するドローン物流からヒトを運ぶ空飛ぶクルマへ、地方都市から大都市圏へ、といったシナリオを描き、取り組みを進めている。
2020年2月には、長崎県の自治体などの協力のもと、県内の離島空港間往復約46キロにおいて、無人ヘリコプターによる貨物輸送実験を実施した。無人ヘリコプターによる目視外飛行での輸送としては国内初の実験だった。
空飛ぶクルマを含む無人航空機の開発は各国で加速する一方だ。空を舞台にビジネスを展開してきたJALがこの領域でどのようなスタンスで取り組みを今後進めていくのか、引き続き注目だ。
【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマとは? 仕組みや技術、必要なインフラなど|自動運転ラボ」も参照。