トヨタ自動車の自動運転ソフト開発子会社トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)は2019年3月3日までに、自動運転車向けの高精度地図の自動生成に向けた公道での実証実験を、米CARMERA社と共同で実施することに合意したことを発表した。
TRI-ADはオープンプラットフォーム「Automated Mapping Platform(AMP)」上で参加企業から得た自動運転車両のデータを共有し、高精度地図を作成したあとに同地図をシェアするという構想を打ち立てていた。報道発表によれば「今回の実証はその第一歩」だという。
実証実験は今後数カ月、東京都内の市街地で行われる予定。トヨタの市販車に搭載されている運転支援システム「Toyota Safety Sense」のカメラを利用し、そのカメラから得た画像データをCARMERA社のリアルタイムプラットフォームで処理し、自動運転車向けの高精度地図のデータにする。
さらに報道発表によれば、市販のドライブレコーダーに記録された画像データなども利用する形で、Toyota Safety Sense非搭載車両での高精度地図の自動生成の実験も行う。
TRI-ADのバイスプレジデント(自動運転分野)であるマンダリ・カレシー氏は報道発表で、これまでは自動運転向けの地図の作成では多額のコストや人手がネックだったことを説明。その上で「CARMERAと共に実証する高精度地図の自動生成によって、誰もが使える自動運転の実現に貢献できることを大変嬉しく思う」とコメントを述べている。
【参考】自動運転と地図の関係については「自動運転向けの地図、世界と日本の開発企業まとめ ダイナミックマップの業界動向」も参照。