香港に本社を置く自動運転スタートアップPerceptIn(パーセプティン)の日本法人と、自動運転領域にも力を入れる半導体商社のマクニカ(本社:神奈川県横浜市/代表取締役社長:原一将)は2019年11月9日から、奈良県の平城宮跡歴史公園で低速電動車両(8人乗り)を使用したモビリティサービスの社会実験を共同で開始する。
この社会実験は、平城宮跡歴史公園が公園のスマート化に向けて取り組んでいる「パークスマートチャレンジ」の一環として実施される。報道発表によれば、車両は自動運転で走行するが安全のため運転手が同乗する。
使用する低速電動車両はカメラやGPS(全地球測位システム)を搭載しており、PerceptIn社の独自ソフトウェア技術によって自動走行が可能だという。一般的な高精度3次元(3D)マップや高価なセンサーとしても知られるLiDAR(ライダー)などを活用していないことが特徴だ。
同社はこの低速電動車両を「マイクロ・ロボットタクシー」と呼び、2019年11月9日から2020年3月1日までの隔週の土日に公園内で運行させるという。園内の特定ルートを走行し、あらかじめ決められた3カ所で利用者は乗り降りが可能となる。
PerceptIn社は2016年に米シリコンバレーで創業し、ロボットや低速車両向けの自動運転技術を開発している。現在は本社を香港、開発拠点を中国・深圳に置いている。日本法人の会社名は「PerceptIn Japan合同会社」で、2019年8月に設立された。日本法人では主にマイクロ・ロボットタクシーの事業化に取り組むようだ。
【参考】関連記事としては「PerceptIn、福岡で低速自動運転マイクロモビリティの実証実験を実施へ」も参照。