千葉市と日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:澤田純)=NTT=は、2019年7月14日までに包括連携協定を結び、MaaSや自動運転技術の普及を含む未来の街づくりに共同で取り組んでいくことを発表した。
2021年に市制100周年の節目を迎える千葉市は、今後100年を見据えてテクノロジーを活用した未来の街づくりを目指している。千葉市とNTTが互いに持っているリソースを活用して、安全でスマートに暮らせる効率的な社会の実現に取り組むという。
■直近はMaaSの実現、中長期的には自動運転トラクターに取り組む
報道発表では協定による具体的な取り組み内容についても公表されている。直近の取り組みとしては、複数の交通手段を連携させるMaaSの実現を挙げている。市民が毎日の生活で移動しやすくなり、地域経済を活性化させるのが目的だ。
NTTグループ会社のNTTドコモはAI(人工知能)を活用したオンデマンド交通バスやバイクシェアなど、MaaSサービスの一端を担うサービスを展開している。このようなリソースは千葉市のMaaSサービス構築に大いに役立ちそうだ。
【参考】関連記事としては「NTTドコモ、法人向けに「AI運行バス」の提供開始 月額18万円から、効率運行が武器」も参照。
また、中長期スパンでの取り組みとして、先端技術を活用した農業トラクターの自動走行に注目したい。人手不足が進行している農業分野では、農機の自動化によるスマート農業に取り組む事例は多い。
トラクターを自動運転で走らせるためには、準天頂衛星などを活用した高精度な位置情報の測位や遅延の少ない高速通信が必要となる。NTTグループが持つ独自の測位技術や次世代通信規格「5G」での取り組みなどが活かせそうだ。
【参考】自動運転農機の開発企業については「農機の自動運転化などでスマート農業実現!北大と岩見沢市、NTTグループ」も参照。