バスの待ち人数などをセンサーで把握して出発時間を最適化し、さらに運行は自動運転バスが担う——。こうした仕組みを導入した実証実験が、神奈川県相模原市にある複合レジャー施設「さがみ湖リゾート・プレジャーフォレスト」で2019年11月25日から12月1日まで実施される。
遠隔からセンサーで監視している人が自動運転バスの出発時間を随時調整する形だ。この仕組みが商用サービスとして展開されるようになれば、乗客にとってはバス停の待ち時間が短縮されるメリットがあるし、バスの運営側にとっては運行の省人化につながる。
今回の実証実験では、相模湖リゾートと富士急行、ソフトバンク子会社のSBドライブが、ハンドルがない自動運転バス「NAVYA ARMA」(ナビヤ・アルマ)を使い、同施設の入園口から園内のテーマパーク「パディントン・タウン」の入り口までの移動を担わせるという。
実証では車両内とバス停にセンサーを設置し、同施設の事務所にいる遠隔監視者が車両内に着座した人数とバス停で待機している人数をリアルタイムに把握することが、まず最初のステップだ。
その後、遠隔監視者がSBドライブ社の自動運転車両運行プラットフォー ム「Dispatcher」(ディスパッチャー)でバスの出発時刻をリアルタイムに設定し、緊急時以外は自動運転でバスが運行される。
■重々しさを乗客に感じさせないセンサーを導入
実証実験では、東洋インキグループのトーヨーケム社が開発したセンシングシステム「Fichvita」を、座席センサーとフロアセンサーとして活用するという。
こうした座席センサーやフロアセンサーは、設置環境の明るさなどが検知精度に影響を与えないため、乗客の人数や転倒状況などを安定して把握しやすい。またカメラによる監視の重々しさを乗客に感じさせないことも特徴だ。
今回の実証実験ではこのセンシングシステムの有用性も検証するという。
【参考】関連記事としては「自動運転車に実証実験・テスト走行が必須な理由 実用化に向けて回避すべき危険・リスクは?」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) August 23, 2018