JR東日本管内のBRT(バス高速輸送システム)路線で2018年12月12日から2019年3月8日にかけ、自動運転バスの技術を検証する実証実験が実施される。実施場所は岩手県陸前高田市の大船渡線BRT竹駒駅周辺で、車線維持や速度制御、正着制御、交互通行などに関する技術を検証する。
実証実験は東日本旅客鉄道株式会社=JR東日本=主催のモビリティ変革コンソーシアムが実施する。参加企業はJR東日本のほか、先進モビリティ株式会社、愛知製鋼株式会社、京セラ株式会社、ソフトバンク株式会社、日本信号株式会社、日本電気株式会社。実証実験では、先進モビリティ社が保有する実験用の自動運転バス(日野リエッセ)を使う。
プレスリリースによれば、車線維持制御実験などでは道路の表面に磁気マーカを仕込み、それを自動運転バス側に設置した磁気センサーで読み取ることで自車位置を特定しながら走行する。ブレーキとアクセルは自動制御される形となる。日本の衛星測位システム「みちびき(QZSS)」を使った位置情報の測定も試す。
実証実験に参加する7社のそれぞれの役割は下記の通り。
- 東日本旅客鉄道株式会社=実証実験全体責任者
〜BRT専用道に関することを担当 - 先進モビリティ株式会社=共同実験リーダー・自動運転車両責任者
〜自動運転車両や自動運転車両制御システムに関することを担当 - 愛知製鋼株式会社=磁気マーカシステム責任者
〜磁気マーカの敷設や磁気マーカシステム制御管理に関することを担当 - 京セラ株式会社=路車間通信責任者
〜通信用路側機(LTE、ITS)の設置や信号灯の路車間通信管理に関することを担当 - ソフトバンク株式会社=マルチGNSS端末責任者
〜マルチGNSS端末の車両設置や準天頂衛星の測位に関することを担当 - 日本信号株式会社=信号装置敷設責任者
〜信号制御機、信号灯器の設置や信号制御管理に関することを担当 - 日本電気株式会社=目標走行軌跡作成責任者
〜自動運転車両の目標走行軌跡作成や磁気マーカシステム制御管理に関することを担当
【参考】関連記事としては「自動運転車に実証実験・テスト走行が必須な理由 実用化に向けて回避すべき危険・リスクは?」も参照。