日本政府も2020年代には実現を目指している「空飛ぶクルマ」。日本では自動車業界や航空業界の若手による有志団体「Cartivator」が開発を進め、欧州でも実証実験に向けてプロジェクトへの企業の参画が続いている。
最近になってにわかに現実味を帯び始めた空飛ぶクルマだが、トヨタ自動車はいち早くその開発を水面下で進めており、2014年12月に空飛ぶクルマに関する特許を米国特許商標庁に出願していたことが明らかになっている。
出願者は北米のTEMA(トヨタ・モーター・エンジニアリング&マニュファクチャリング・ノース・アメリカ)社。出願日は2014年12月19日で、特許書類には車の後ろ側に2枚のプロペラが装着されている設計図が添えられている。車体の中には飛行するための翼も格納されている。
現在のところ、表立ってトヨタ自動車の空飛ぶクルマプロジェクトを耳にすることは少ない。一方でトヨタグループはCartivatorに2017年から3年間で4250万円を支援することを既に発表しており、高い関心を示していることには間違いない。
【参考】トヨタグループからCartivatorへの出資についての詳しい内容は「プレスリリース」を参照。
自動運転や電動化、コネクテッド化などの目の前の開発競争に力を入れて取り組むトヨタ自動車。ほかの世界の大手メーカーもその姿勢は大きく変わらないと言える。トヨタは「100年に1度の変革」をチャンスと捉えてこれらの先進技術の開発を進めているが、いずれ本格的にその中に「空飛ぶクルマ」もラインナップされる日も近いかもしれない。
【参考】日本における「空飛ぶクルマ」の開発状況は「空飛ぶクルマ、2020年代に日本でも 自動運転で免許不要に Cartivatorも開発|自動運転ラボ