Google系Waymoと言えば、2018年12月に世界で初めて自動運転タクシーの商用サービスを開始した企業として知られ、2019年12月からはセーフティドライバーすら乗せない「完全無人」でのサービスも一部で提供し始めるなど、どんどん取り組みを進化させている。
そんなWaymoがこのほど、同社の自動運転タクシーサービス「Waymo One」の機能を拡充したようだ。
■「Add a stop」という機能を追加
米メディアの報道によると、これまでは自動運転タクシーをアプリから配車する際に「出発地点」と「到着地点」しか選べなかったが、「Add a stop」という機能の追加によって、移動の途中で車両を任意の場所で止めることが可能になったという。
この「Add a stop」で車両を止める場所を指定することで、例えば友人を移動途中でピックアップしたり、逆に乗員のうち誰かがそこで下りたり、配送センターで車両を止めて荷物を受け取ったりすることも可能になる。
自動運転タクシーの使い勝手が良くなれば、多くのユーザーにサービスを利用してもらいやすくなる。他社がまだ自動運転タクシーの商用サービスの開始に力を入れている段階の中、すでにWaymoは自動運転タクシーの機能拡充に取り組むまでに至っているわけだ。
■Waymo Oneのさらなる「利便性」向上に注目
Waymoは現在、米アリゾナ州フェニックスで自動運転タクシーの商用サービスを提供しているが、以前からカリフォルニア州サンフランシスコで取り組んでいる実証実験の規模を最近拡大するなど、アメリカの各地でサービス提供を開始することを視野に入れている。
自動運転タクシーが広く人々に受け入れられ、日常で頻繁に利用してもらうためには、「自動運転」という技術への驚きや感動、安全性だけではなく、「利便性」も当然求められる。
Waymoの今回の機能拡充はまさに利便性向上に向けた取り組みと言え、今後どのような機能がWaymo Oneに新たに追加されるのか、関心が集まる。
【参考】関連記事としては「Waymo、オハイオ州に自動運転の新試験施設 大型トラックや悪天候想定の検証強化」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)