普及には「可愛さ」も重要!ZMPの自動運転1人乗りロボ、販売を2020年5月から開始

3D-LiDARなど搭載、音声コミュニケーション機能も

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出典:ZMPプレスリリース

自動運転ベンチャーの株式会社ZMP(東京都文京区/代表取締役社長:谷口恒)は2020年2月23日までに、昨年7月に発表した自動運転の1人乗りロボット「Robocar Walk」を、より利用者から身近な製品名「RakuRo(ラクロ)」として、介護福祉施設・観光地・商業施設・空港など向けに5月から販売開始すると発表した。

RakuRoは、「自動運転の目」と呼ばれる3D-LiDARやカメラなどを搭載することで周囲を把握し、障害物を回避しながら目的地まで自律走行することが可能なロボットだ。「運用費用」は1台10万円から、マップ作成やルート設定などに必要な「初期費用」が500万円からという。

RakuRoは時速6キロ以下で走行するため「電動車椅子」として分類され、公道での走行も可能となっている。親しみやすいデザインと乗り心地に配慮されたシートが特徴で、同社は快適な移動体験をユーザーに提供したい考えだ。周りの人と音声でコミュニケーションが可能な機能も搭載している。

これまで利用した人からは「ゆったりした乗り心地」「おまかせで乗っていられる。坂道が楽」などの声が寄せられているという。

■高齢者向け施設や広い遊園地などでも活躍

人口減と高齢化がダブルで進む日本では、介護業界などで人材不足が慢性化している。そのためRakuRoは、老人ホームや高齢者向けマンションなどで活躍しそうだ。

RakuRoを導入すれば付き添いの人が車椅子を押す必要がなく、老人ホームなどの省人化にもつながる。加えて、カメラやタブレットなどで遠隔での見守りや会話もできるため、施設の運営者にとっても安心度が高いといった特徴もある。

また、空港や観光地、遊園地、商業施設などでの活用も見込まれる。観光地や大型商業施設では長時間歩行したり、どちらの方向に行けばよいか迷ったりすることがあるが、RakuRoを活用すれば移動が楽になるだけでなく、方向に迷うことも無くなる。

こうした電動車いすの試験走行は、羽田空港などでも過去に行われている。開発企業としてはZMPのほか、自動運転システム開発のWHILLや、筑波大学准教授の落合陽一氏などが代表取締役を務めるピクシーダストテクノロジーズなどが知られている。

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