国交省に「次世代航空モビリティ企画室」新設!空飛ぶクルマに本腰

航空法改正案も、今国会で提出される予定

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出典:国土交通省プレスリリース

国土交通省は2021年3月17日までに、次世代航空モビリティに関する事務を一元的に担う「次世代航空モビリティ企画室」を、航空局安全部に4月1日付で設置すると発表した。空飛ぶクルマの実用化・事業化に本腰を入れる同省の姿勢が改めて鮮明になったと言えそうだ。

次世代航空モビリティに関しては、これまでに「空の移動革命に向けた官民協議会」がロードマップを定め、2022年度を目途としたドローンの有人地帯における目視外補助者なし飛行(レベル4)や、2023年度を目途とした空飛ぶクルマの事業開始の目標が掲げられている。

企画室では22人が専従し、次世代モビリティの活用などに向けた安全基準の検討と、無人航空機の登録制度の導入準備と運用、関連システムの整備・運用などの業務を担うようだ。

次世代航空モビリティに関する制度設計にあたっては、次世代航空モビリティに関する審査を担当する航空機技術審査センターと連携する。実証フィールドとして注目されている「福島ロボットテストフィールド」にも、2021年4月を目途に職員を派遣するという。

■航空法も改正へ、実用化に受けた動きが加速

ドローンに関しては、機体の安全性や操縦技術に関する認証制度をメインにした航空法の改正案が2021年3月9日に閣議決定され、今国会に提出される予定だ。改正案の要点は以下の通りだ。

無人航空機の飛行の安全を厳格に担保するため、国土交通大臣が機体の安全性を認証する制度(機体認証制度)及び操縦者の技能を証明する制度(技能証明制度)を創設

技能証明を有する者が機体認証を受けた無人航空機を飛行させる場合、国の許可・承認を受けた上でレベル4飛行を可能とするとともに、これまで国の許可・承認を必要としていた飛行について手続きを合理化

無人航空機を飛行させる者に対し、事故(人の死傷、物件の損壊、航空機との衝突・接触等)発生時の国への報告を義務付けるとともに、運輸安全委員会が調査対象とする航空事故に無人航空機に係る事故のうち重大なものを追加

改正案が可決・成立するかは今後の議論次第だが、いずれにしても国交省が「次世代航空モビリティ企画室」を新設することで、さらにドローンや空飛ぶクルマの実用化に受けた動きが加速しそうだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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