九州旅客鉄道株式会社(本社:福岡県福岡市/代表取締役社長:青柳俊彦)=JR九州=と宮交ホールディングス株式会社(本社:宮崎県宮崎市/代表取締役社長:菊池克賴)は2020年1月7日までに、「宮崎県における観光型MaaS実証実験実行委員会」の設立を発表した。
同委員会は、公共交通などの移動手段の利便性向上と地域観光資源の魅力向上を目的とし、「観光型MaaS」の実証実験に向けた取り組みを行っていくという。
参画組織には、トヨタや西日本鉄道、全日本空輸(ANA)をはじめとして、地域の観光協会やタクシー会社などが名を連れる。主な活動内容としては、実証実験の事業計画や実施、地元企業等への周知や広報活動などが挙げられている。
2020年6月ごろから半年程度の期間、宮崎県宮崎市と日南市、その近郊エリアを対象にトヨタが開発したモビリティサービスアプリ「my route」(マイルート)を活用した実証実験を行う予定だ。同サービスを活用してデジタル乗車券予約やアプリ内決済などをできるようにする計画のようだ。
また、観光施設の入場券などのデジタルチケット販売も検討中だ。実証実験の詳細については決定次第改めて発表するという。
■トヨタ開発のmy routeとは?
my routeとは、公共交通をはじめ自動車や自転車、徒歩などさまざまな移動手段を組み合わせたルート検索ができ、予約・決済も可能なサービスだ。
トヨタと西日本鉄道が交通・店舗・イベント情報のサービサー8社の協力の下、2018年11月から福岡で実証実験を開始している。駐車場検索のakippaやタクシー配車プラットフォームのJapanTaxi、経路探索プラットフォームのナビタイムジャパンなどとも連携し、プラットフォームとしての充実度を高めている。
アプリでは移動ルートの提示に加え、西鉄の路線バスのリアルタイムな位置情報や駐車場の満空状況なども表示可能となっている。2019年11月28日からはJR九州も参画し、北九州エリアでもサービスを展開している。また一部機能は東京都内でも提供しているようだ。
現在はiOS版のみの提供となっているが、2020年春頃を目処にAndroid版もスタート予定だとしており、今後もサービスを拡大していくと考えられる。
【参考】関連記事としては「トヨタのMaaSサービス「my route」を徹底解説」も参照。