自動運転トラック、テスト運転手で「年収800万円」到達

気になる求人4選【2025年12月版】

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出典:T2プレスリリース

国内でも官民を挙げて自動運転の実用化を進めている。それに伴い、少し前まではほとんど見かけなかった職種「テストドライバー」の募集が急増している。次世代物流システムの構築を進める注目企業・T2では、自動運転技術を用いた大型トラックのテストドライバーを募集中で、最高年収は800万円となっている。

自動運転ラボ恒例の「気になる求人」記事の2025年12月版では、各社が公開している案件から、特に注目したい自動運転&MaaS案件をピックアップして紹介していく。

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■T2:自動運転技術を用いた大型トラックのオペレーションドライバー

T2は、AI(人工知能)開発企業のPreferred Networksの技術提供を受け、三井物産により2022年8月に設立された企業だ。レベル4の自動運転技術による幹線輸送サービスの実現を目指している。同社は大型トラックを用いたレベル4自動運転システムの開発と公道実証実験におけるテストドライバーを募集中だ。

研究開発のほか実際の運送業としての荷役輸送の試験を行うため車両を運転し、自動運転での走行試験や手動運転でのデータ収集を行いながら、幹線の長距離輸送オペレーションを担う。結果をレポートにまとめ、フィードバックするほか、車両の日常点検やメンテナンスについても担当するという。

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必要な資格は第一種運転免許大型自動車、第一種運転免許けん引、運行管理者だ。雇用形態は契約社員で、勤務地は神奈川県座間市。想定年収は500~800万円となっている。

https://www.r-agent.com/kensaku/kyujin/20250930-638-01-032.html

■デンソー:自動運転レベル4に向けてのソフトウェア開発

トヨタグループの自動車部品大手デンソーは、自動車・小型AGV(無人搬送車)といったさまざまなモビリティの自動化・知能化を目的としたシステム開発業務を担う人材を募集している。特にカメラやLiDAR、レーダー、GNSS、ジャイロといったセンサーを統合した認識システム開発(高精度位置推定、物体認識など)を開発するという。

同社はCASE領域におけるMaaS/レベル4自動運転の本格普及期に向けて、世界最先端の研究開発を実世界に適用しながら、モビリティ社会の将来を描く取り組みを進めている。正式に応募する前の「カジュアル面談」も受け付けている。

応募の際に必要なのは、利用言語語:C++(必須)/C/Python、開発PF:ROS/ROS2/RTOS、NW:CAN/CAN FD/Ethernetのいずれかの言語/開発PFを利用した3年以上の開発経験だ。勤務地は東京都大田区で、予定年収は550〜1,150万円となっている。

https://www.pasonacareer.jp/job/80843144/

■スズキ:自動運転システム構築に関する業務

スズキは、次世代モビリティサービスの実用化を目指す取り組み「浜松自動運転やらまいかプロジェクト」などで自治体や事業者と協力し、自動運転システム開発に携わっていく人材を募集中だ。

具体的な業務内容は、自動運転システムのアーキテクチャ構築のほか、自動運転に必要な認知・判断・制御技術の開発、自動運転システムのシミュレーション、自動運転システムの機能安全や安全性論証に係る業務、V2X通信による安全機能や自動運転との協調システムの開発となっている。

自動運転・運転支援システム(またはそれに準ずるシステム)の開発、電子部品開発・制御ロジック開発・モデルベース開発、自動運転・運転支援システム・組込み系システムのHILS・MILS・MATLAB/Simulinkによる開発、自動車部品またはセンサ等認知機能を有した製品のソフトウエア開発知識を有することのいずれかの経験が必須となる。勤務地は静岡県浜松市または神奈川県横浜市だ。

https://www.elite-network.co.jp/job_search/01008431000346.html

■先進モビリティ:通信ネットワークエンジニア<自動運転技術レベル4>

東京大学発ベンチャーの先進モビリティは、バス・トラックに特化した自動運転の実用化を目指し、全国で実証実験を行い新しいまちづくり・地域の活性化を目指している。現在、自動運転システムの通信ネットワーク領域を担当する人材を募っている。

具体的には、通信ネットワークのソフトウェア層の設計・開発やシステムの通信評価、通信機器・ソフトウェアの設定・アップデートを行うようだ。

応募にはネットワーク開発経験または通信インターフェース開発経験が必須となる。車載通信システムの開発・運用経験や車載通信インターフェース開発経験、車載システムや組み込み機器の動作検証経験、セキュリティに関する知識・実務経験があれば歓迎される。勤務地は茨城県つくば市で、予定年収は500~1,000万円だ。

https://automotive.and-pro.jp/job_08/order_456045.php

■自動運転分野の経験がなくても応募可能

今回紹介したポジションは、必要な知識・経験があれば自動運転業界での経験は不要となっている。ますます高度化する自動運転技術。近い将来の実用化に向け、技術者などは引く手あまたの状況のようだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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