トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」は、新型「LBX」をこのほど世界初公開した。日本での発売は2023年秋以降を予定しているという。
新型LBXは自動運転車ではないものの、「ADAS」(先進運転支援システム)である最新の予防安全機能を搭載している。これまでもトヨタはレクサスにおいて高度な運転支援機能を展開していたが、新型LBXにはどんな機能が搭載されているのか。
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■日本を代表する高級車ブランドの新型車登場
今回発表された新型LBXは、「Lexus Breakthrough X(cross)-over」の頭文字を意味している。これまでの高級車の概念を変え、「本物を知る人が、素の自分に戻り気負いなく乗れるクルマ」を目指し開発されたという。
コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)を刷新し、基本素性と電動化技術を向上させた。レクサスならではの走りの味「Lexus Driving Signature」の深化を追求し、ドライバーとクルマが一体となり、いつまでも運転していたいと思える操縦性と全ての乗員が自然と笑顔になれるような快適性を目指したという。
なおTNGAは「Toyota New Global Architecture」の略で、クルマの設計思想であるArchitecture(構造)から変えていく取り組みのことを指す。
新型LBXの主な特徴は、下記4つとなっている。
- クルマの素性を徹底的に鍛え上げ実現した「Lexus Driving Signature」の深化を追求
- 機能的本質や動的性能(パフォーマンス)に根差したプロポーションと上質で存在感のあるデザイン
- 多様なライフスタイルに寄り添った5つの世界観のご提案とオーダーメイドシステム「Bespoke Build」
- 人間中心の考え方に基づいた最新の予防安全機能
■自動運転は可能?安全機能を搭載
「人間中心の考え方に基づいた最新の予防安全機能」についてだが、1つ目に搭載されているのは、先進の予防安全技術「Lexus Safety System +」だ。
「Lexus Safety System +」の概要
Lexus Safety System +には、出合い頭による交差点衝突回避支援「プリクラッシュセーフティ(PCS)」や「ロードサインアシスト(RSA)」、高速道路などで車間距離を保ちながら追従走行する「レーダークルーズコントロール」、レーンチェンジのための操舵や車線変更先車両監視の支援を行う「レーンチェンジアシスト(LCA)」、車線内の停車と救命要請を自動で行う「ドライバー異常時対応システム」といった機能が備わっている。
「Lexus Teammate」も搭載
さらに、人とクルマが仲間のように共に走る高度運転支援技術「Lexus Teammate」も搭載されている。この中の「Advanced Drive」は、高速道路などの本線から分岐までの運転を支援したり、走行状況に応じた本線走行中の運転を支援したりといった機能となっている。自動運転レベルとしては、レベル2の技術となる。
また、車外から専用スマートフォンアプリを操作することで、 遠隔操作で駐車・出庫が可能な「Advanced Park(リモート機能付)」といった機能もある。12.3インチフル液晶メーターの採用など、運転支援の拡充も行ったという。
■レクサスの自動運転化はあるのか?
自動運転レベル3以上の発表はまだないトヨタだが、近年発表されているレクサスブランドの新型車は、限りなくレベル3に近いクルマだと言える。トヨタが自動運転車を最初に発表するなら、レクサスブランドからになるのだろうか。今後の行方も追っていきたい。
【参考】関連記事としては「トヨタと自動運転(2023年最新版)」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)