中国製の空飛ぶクルマ、日本で仕入れ・納入!AirXが発表

一般社団法人MASCに納品

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出典:AirXプレスリリース

エアモビリティ関連事業を展開する株式会社AirX(本社:東京都新宿区/代表取締役:手塚究)は、空飛ぶクルマの仕入れや販売なども手掛けている。

同社は2023年3月28日までに、空飛ぶクルマを開発する中国のEHang(イーハン)に2022年初頭にプレオーダーした機体の1機であるAAV(自律飛行型航空機)「EH216-S」を、一般社団法人MASCへ納入完了したことを発表した。

AirXによると、日本国内の事業者がプレオーダーした空飛ぶクルマの機体を納入した事例は、今回が日本初となるという。

■エアモビリティ事業を手掛けるAirX

2015年設立のAirXは、ヘリの手配サービスなどの運営や、空の交通プラットフォーム開発に取り組んでいる。

2019年1月には「空飛ぶタクシー」市場の創出に向け、旅行会社を傘下に有するKNT-CTホールディングスと業務提携し、AirXのヘリコプターを利用したツアー商品の販売が開始された。

2022年1月には、EHangが開発するAAVに関する販売パートナー契約を締結したことを発表し、2025年に開催される大阪・関西万博でEHangの空飛ぶクルマの運航を目指すことも明らかにしていた。

なお、今回の納入先である一般社団法人MASCは、岡山県倉敷市水島地区の航空・自動車関連企業などで組織されており、2025年に開催される大阪・関西万博を1つのターゲットにして、新事業・新産業の創出に向けて取り組んでいる団体だ。2023年2月には、2人乗りの空飛ぶクルマ の屋外有人飛行試験を国内で初めて成功させている。

■空飛ぶクルマ開発をリードする中国EHang

Ehangについても説明しておこう。

EHangは2014年に設立され、自動運航有人ドローンやeVTOL(電動垂直離着陸機)を開発している企業だ。2020年5月には、世界で初めて中国の民間航空局(CAAC)からeVTOLの商用パイロット運用の許可を取得した。

同社の機体はスペイン警察にも採用されており、2022年12月には試験運用を開始した。公的な警備任務や緊急事態への対応に用いられるようだ。

今回納入されたEH216-SはeVTOLに分類されており、最高速度130キロで30キロ飛行可能となっている。

▼EHang公式サイト
https://www.ehang.com/index.html

【参考】関連記事としては「スペイン警察、中国EHangの空飛ぶクルマ導入!試験をパス」も参照。

■2025年の万博での運用を目指し

日本の空飛ぶクルマ開発企業で代表的なのは、SkyDriveだ。2021年10月には日本初の空飛ぶクルマの型式証明申請が国土交通省に受理された。同社は米国市場に参入することを、2023年1月発表した。

また東大発のスタートアップであるテトラ・アビテーションは、2020年2月にパーソナルフライングマシーンの開発を競う国際大会で受賞したほか、2022年6月には大型の資金調達を実施している。

両社とも大阪・関西万博でのエアタクシーサービスの実用化を目指している。そしてAirXもEHangとタッグを組んで同万博での空飛ぶクルマの運航を予定している。

さまざまなプレイヤーが登場し始めている空飛ぶクルマ市場。動向に注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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