ブリヂストンのグループ会社である米ブリヂストン・アメリカスはこのほど、自動運転シャトルを開発するスタートアップ企業の米May Mobility(メイ・モビリティ)へ少数株主として出資し、提携することを発表した。
■自動運転車のタイヤを監視できるように
今回の提携により、May Mobilityの自動運転車両にはブリヂストンのタイヤに関するデジタル技術や予測技術が搭載されることになるという。要は、May Mobilityの自動運転車のタイヤの空気圧や温度、摩耗度合いなどを監視・把握できるようになるということのようだ。
タイヤの状況を監視しやすくなり、事前にタイヤの交換時期などを予測できれば、無人運用中にタイヤのトラブルが起きにくくなり、May Mobility側にとってはメリットが大きい。
ブリヂストンにとっても、May Mobilityの自動運転車を通じて、未来のタイヤ並びにタイヤ関連技術の運用に関しての先見的な見識を得られ、今後の商品開発や技術開発にプラスとなっていきそうだ。
このほか、May Mobilityの自動運転車の運用・サービスでブリヂストンの全米の2,200店舗の拠点が活用されることになることも、特筆すべき点と言えそうだ。
■トヨタから出資を受けているMay Mobility
May Mobilityは、ミシガン大学の自動運転開発チームのメンバーによって2017年に設立された。事業拡大期にあたるシリーズBラウンドにおいて、トヨタAIベンチャーズから出資を受けていることでも知られている。
このほか、東京海上ホールディングスや豊田通商などからも出資を受けており、日本企業との関わりは深い。
すでに2018年に米ミシガン州デトロイトで自動運転シャトルの運行をスタートし、これまで7万回以上の運行実績を誇る。アメリカでの運行実績以外にも、日本の広島県でも実証実験を実施している。
■アメリカを代表する自動運転シャトル企業に?
トヨタが注目するスタートアップのMay Mobility。自動運転車のタイヤに関して強い味方を得て、より自動運転シャトルを開発するアメリカ企業として注目が高まっていきそうだ。引き続き、今後の展開についても報じていきたい。
▼May Mobility公式サイト
https://maymobility.com/
【参考】関連記事としては「トヨタも出資…短距離走行で自動運転バス実現 米スタートアップMay Mobility」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)