自動運転配送ロボットを開発している米シリコンバレーのスタートアップNuroが、中国のEV(電気自動車)大手BYD(比亜迪)と提携していたことが、2022年3月29日までに分かった。この提携により、Nuroの第3世代の自動運転配送ロボットの生産をBYDが担当する。
車体に搭載される自動運転ソフトウェアや走行制御モジュールはNuroが開発するが、バッテリーや電気モーターはBYDが開発したものが使用される。NuroのJiajun Zhu最高経営責任者(CEO)は「BYDとの提携で大規模な商業運用に一歩近づいた」とコメントしている。
■世界有数の自動配送ロボットベンチャー
Nuroの開発する自動運転配送ロボットは、2018年に発表された第1世代から運転席や座席が設けられていなく、モノの配送に特化したデザインになっている。
第3世代の自動配送ロボットは、現行のモデルに比べて積載容量が2倍で、商品を保温・保冷できる機能も備える。安全面においては、歩行者用エアバッグが外向きに搭載されるのが特徴で、歩行者との接触の際、歩行者をあえて吹き飛ばし、車両の下敷きになるのを防ぐ。
現在はさまざまな企業が自動運転配送ロボットの開発を手がけているが、米スーパーマーケット大手のKrogerやWalmartとの提携を発表しているNuroは、こうした企業の中でも一際目立つ存在だ。
■ビジネス拡大中、いずれは日本進出も?
Nuroは新型コロナウイルスの感染拡大下、「非接触」(コンタクトレス)配送が可能な点も注目され、ビジネス規模を大きく拡大させている。
Nuroにはソフトバンクグループのほか、トヨタのグローバル投資ファンド「ウーブン・キャピタル」も出資している。いずれは日本に進出する話も出てくるかもしれない。
▼Nuro公式サイト
https://www.nuro.ai/
▼BYD公式サイト
https://en.byd.com/
【参考】関連記事としては「自動配送ロボに「歩行者用エアバッグ」!米Nuroの発想」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)