「自動運転の目」と呼ばれるLiDAR(ライダー)を製造する企業が、米国市場で続々と上場を果たしている。2020年に上場したVelodyne LidarとLuminar Technlogiesに続き、Innoviz、Ouster、AEye、Aevaの株式の売買も公開市場ですでに行われている。
ではこうしたLiDAR企業の中で最も売上高が多いのはどの企業だろうか。各社の決算資料を紐解き、ランキング形式にしてみた。
【参考】関連記事としては「LiDAR(ライダー)とは?自動運転向けセンサーとして活躍」も参照。
■LiDAR企業の売上高ランキング
以下が売上高ランキングだ。2021年第3四半期(2021年6〜9月)における売上高では、1位がVelodyne Lidarで1,306万ドル(約14億9,000万円)となっている。
企業 | 2021年第3四半期 |
Velodyne(VLDR) | 13,060,000ドル |
Luminar(LAZR) | 7,978,000ドル |
Ouster(OUST) | 7,755,000ドル |
Aeva(AEVA) | 3,483,000ドル |
Innoviz (INVZ) | 2,076,000ドル |
AEye(LIDR) | 127,000ドル |
2位はLuminar Technologiesで2021年第3四半期の売上高は約797万ドル(約9億1,000万円)、3位はOusterで約775万ドル(8億8,000万ドル)だ。最も売上高が少なかったのはAEye。2021年第3四半期の売上高は約12万ドル(約1,400万円)にとどまる。
■売上高、Velodyneは減少、Luninarは増加
こうして見るとVelodyne Lidarの売上高の多さが際立つが、Velodyne Lidarの年間売上は減少傾向にある。2018年は1億4,294万ドルの売上があったが、2019年は1億139万ドル、2020年は9,536万ドルだった。年間売上高で1億ドルをすでに割っているわけだ。
一方、Luminarは売上高を伸ばしている。2019年は1,260万ドルだったが、2020年は1,395万ドルに伸ばした。Innovizも勢いがある。2018年の売上高は6万ドルに過ぎなかったが、2020年には543万ドルまで増え、2021年の年間売上高は過去最高を記録する見込みだ
LiDARは成長分野ではあるが、このように企業によって売上高が伸びている企業もあれば減っている企業もある。LiDAR企業に株式投資する際には、売上高などの業績比較をしっかりとしたいところだ。
ちなみにYahoo!financeでは、以下のリンクから各社の業績が確認できる。開いたリンク先で「Annual」をクリックすると通年決算の状況を、「Quarterly」をクリックすると市販決算の状況を確認することが可能だ。
▼Velodyne Lidarの業績|Yahoo!finance
https://finance.yahoo.com/quote/VLDR/financials?p=VLDR
▼Luminarの業績|Yahoo!finance
https://finance.yahoo.com/quote/LAZR/financials?p=LAZR
▼Innovizの業績|Yahoo!finance
https://finance.yahoo.com/quote/INVZ/financials?p=INVZ
▼Ousterの業績|Yahoo!finance
https://finance.yahoo.com/quote/OUST/financials?p=OUST
▼AEyeの業績|Yahoo!finance
https://finance.yahoo.com/quote/LIDR/financials?p=LIDR
▼AEVAの業績|Yahoo!finance
https://finance.yahoo.com/quote/AEVA/financials?p=AEVA
※編注:この記事は特定の株式銘柄への投資を推奨するものではありません。
【参考】関連記事としては「「自動運転」銘柄まとめ 日本とアメリカ、株式上場している企業は?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)