トヨタモビリティサービス株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役社長:村上秀一)の第4期(2022年3月期)の決算公告が、このほど官報に掲載された。
第4期の売上高は前期比14.2%増の1,148億7,100万円、営業利益は前期比167.3%増の52億2,100万円だった。純利益は前期比149.5%増の33億4,700万円。
記事の目次
■決算概要(2022年3月31日現在)
賃借対照表の要旨(単位:百万円)
資産の部
流動資産 27,326
固定資産 208,259
・有形固定資産 201,195
・無形固定資産 297
・投資その他の資産 6,765
資産合計 235,585
======
負債及び純資産の部
流動負債 110,051
固定負債 103,083
株主資本 22,314
・資本金 1,750
・資本剰余金 6,629
・・(資本準備金)(346)
・利益剰余金 13,935
・・(利益準備金)(437)
・・(その他利益剰余金)(13,498)
評価・換算差額等 135
・その他有価証券評価差額金 135
負債・純資産合計 235,585
損益計算書の要旨(単位:百万円)
売上高 114,871
売上原価 95,560
売上総利益 19,311
販売費及び一般管理費 14,089
営業利益 5,221
営業外収益 297
営業外費用 630
経常利益 4,888
税引前当期純利益 4,888
法人税、住民税及事業税 1,789
法人税等調整額 △248
当期純利益 3,347
■トヨタモビリティサービスの事業内容
トヨタモビリティサービスは、トヨタ自動車の100%子会社であるトヨタフリートリースと、100%孫会社であるトヨタレンタリース東京の統合により、2018年4月に設立された。これからのコネクテッド社会に対応できる、独自のモビリティサービスを開発・提供している。
レンタサイクルサービス「ちかチャリ」を展開
2019年6月にはモビリティサービスの一環として、レンタサイクルサービス「ちかチャリ」を東京都内の一部地域においてスタートさせた。ユーザーはヤマハ発動機製の電動アシスト自転車を利用できる。
観光客の行動範囲を広げたり、地域住民が日常での利用したりといったことを想定しているが、観光や地域経済の活性化への貢献も目指している。
社用車専用クラウドサービスも提供
2020年11月には、社用車専用クラウドサービス「Booking Car」の提供をスタートした。このサービスは、企業の社用車管理をデジタル化し、休日や営業時間外、夜間の時間帯などに従業員に社用車を貸し出すサービスだ。
安価な利用料金なため、企業の福利厚生としても注目を集めているという。キーボックスを利用することで、24時間365日いつでも無人で鍵の受け渡しや返却が可能だ。
ちなみに、2021年7月にはトヨタ自動車が「Booking Car」を全国のトヨタ販売店やトヨタレンタリース店で取り扱いを始めている。2022年5月からはアルコールチェック記録を入力できる新機能も追加された。同年4月に改正道路交通法により、白ナンバー車にはアルコールチェックが義務化されたことによる。
オリジナルの補償プラン「RePLUS」も
2021年7月には、自動車保険ではカバーできない「修理費用」や「代車費用」をサポートする、オリジナルの補償プラン「RePLUS」の提供を開始している。
■独自サービスを展開する注目企業
増収増益のトヨタモビリティサービス。「ちかチャリ」や「Booking Car」、「RePLUS」など独自のサービスを続々と提供している。トヨタ自動車本体とともに、今後のトヨタモビリティサービスの展開にも注目していきたい。
※官報に掲載された決算公告に関する記事は「自動運転・MaaS企業 決算まとめ」から閲覧頂くことが可能です。
【参考】関連記事としては「トヨタ子会社ウーブンプラネットHD、第2期で既に黒字!」も参照。