ウーバーの自動運転試験、米アリゾナ州で再開断念 300人レイオフへ

2018年3月に州内で死亡事故

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2018年3月に米アリゾナ州で自動運転中に死亡事故を起こしたライドシェア世界最大手のウーバー・テクノロジーズは2018年5月23日、同州での公道試験を再開させないことを発表した。州内で雇用していたワーカー300人はレイオフ(一時解雇)される見込みという。米CNNが報じた。

ウーバーテクノロジーズが死亡事故を起こしたのは2018年3月18日。事故は自動運転車が自動運転システムを稼働させていたときに発生し、自転車を押しながら車道を渡っていた49歳の歩行者を時速約64キロではねた。当時は運転席には自動運転システムの稼働状況を監督する「人」も同乗していた。

ウーバーは事故を受け、アメリカ国内での公道試験を中止した。今後はペンシルベニア州ピッツバーグやカリフォルニア州サンフランシスコを中心に公道試験を進める見込み。報道によると、ピッツバーグでは今夏にも試験を再開させる予定という。

アリゾナ州はアメリカ国内の中でも、自動運転の公道テスト実施に前向きな姿勢を示していた州として知られていた。2016年12月にはアリゾナ州のダグ・デュシー知事は公式に「アリゾナは両手をひろげ、道路を広くあけて、ウーバーの自動運転車を歓迎する」とコメントしていた。死亡事故のあと、州知事はウーバーの公道試験の中断を指示している。

【参考】アメリカ国内で発生した自動運転関連の事故については「自動運転の事故まとめ ウーバーやテスラが起こした死亡事故の事例を解説|自動運転ラボ 」を参照。

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