オンライン上で自動運転車の制御技術を競う「第3回自動運転AIチャレンジ」(主催:自動車技術会/後援:経済産業省など)。シミュレーション競技が2021年11月2日から12月17日にかけて実施されるのを前に、参加者の募集が既にスタートしている。
すでに多くのエントリーがあり、エンジニアの同僚とともに参加する初出場のチームや、大学でプログラミング技術を学ぶ学生チーム、インドやベトナムなどの海外チームなど、第3回大会はこれまでの大会に増して一層の盛り上がりを見せそうだ。
参加申し込みは11月末まで受け付けている。参加に特に制限はなく、エントリーすれば無料で参加できる。チームの人数は3人までとなっている。エントリーは以下のページから可能だ。
▼開催概要・申し込み|第3回自動運転AIチャレンジ|公益社団法人 自動車技術会
https://www.jsae.or.jp/jaaic/summary.html
■第3回大会の競技内容は?
自動運転ラボでは以前「今年も開催!第3回自動運転AIチャレンジ、出場者募集スタート」でも第3回大会について紹介したが、今回は競技内容を中心に紹介したい。第3回自動運転AIチャレンジにおいて参加者が競う競技は、シミュレータ上でのタイムアタックだ。
参加者はまず、オープンソースの自動運転OS(基本ソフト)で利用可能なオープンシミュレーター「LGSVL」を活用したシナリオを走破できるソースコードを作成し、ローカルな環境でそのソースコードを検証する。
その後、ソースコードをオンライン環境にアップロードすると、オンライン上でシミュレーションが行われ、タイムが出る。シミュレーター上で走るコースは、アメリカのIndianapolis Motor Speedwayを仮想化したコースだ。
ソースコードの作成やアップロードは、参加者のパソコンを通じて行う。競技に参加する上で使用するAutowareとLGSVLの推奨環境は以下の通り。
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OS:Ubuntu 20.04
CPU:Intel Corei7(8コア)以上
GPU:
NVIDIA Geforce RTX2080(GTX1080Ti)以上(GPU実装のあるROSノードを実装する場合)
NVIDIA Geforce GTX1080以上(GPU実装のあるROSノードを実装しない場合)
メモリー: 32GB以上
ストレージ SSD 30GB 以上
上記のスペックのPCが用意できない場合、LGSVLシミュレータ動作PCとAutoware動作PCを分けて用意することも可能。環境はそれぞれ以下が推奨されている。
■LGSVLシミュレータ動作PC
OS: Ubuntu 20.04もしくはWindows 10
CPU: Intel Corei7(4コア)以上
GPU: NVIDIA Geforce GTX 1080 以上
メモリー: 16GB以上
ストレージ SSD 20GB 以上
■Autoware動作PC
OS: Ubuntu 20.04
CPU: Intel Corei7(4コア)以上
GPU: NVIDIA Geforce GTX 1080 以上 (GPU実装のあるROSノードを実装しないのであればGPUは不要です)
メモリー: 16GB以上
ストレージ SSD 10GB 以上
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競技概要やさらに詳細なルールは以下のページからも確認できるので、参考にしてほしい。
▼コンペティション|第3回自動運転AIチャレンジ|公益社団法人 自動車技術会
https://www.jsae.or.jp/jaaic/competition.html
■世界でも珍しい自動運転技術を競う大会
自動運転技術を競う大会は、まだ世界的にみても決して多くはない。大会に参加すると事前学習の機会を与えられるため、関心がある人はぜひ参加を検討してほしい。また、第2回大会のシミュレーション走行の映像を以下のページから閲覧できるので、参考にしてほしい。
▼自動運転AIチャレンジとは?|公益社団法人 自動車技術会
https://www.jsae.or.jp/jaaic/
【参考】関連記事としては「第2回自動運転AIチャレンジ、優勝はNTTデータチーム!コロナ禍のためオンライン上で実施」も参照。