中国のインターネットユーザー8億200万人のうちの43.2%(約3億5000万人)がライドシェアサービスを利用した経験があることが分かった。利用率は前年の20.8%から倍増し、中国で急速にライドシェアの利用が広まっていることを裏付ける結果だ。中国インターネットネットワーク情報センター(CNNIC)が2018年8月28日までに発表した。
中国ではライドシェア最大手の滴滴出行(DiDi Chuxing)が2度の乗客殺人事件でサービスの一部を停止したばかり。ライドシェアサービスの質にまだまだ問題が指摘されているものの、今後もこうした高い需要を背景にサービス自体は広がっていくものとみられる。
一方で日本人のライドシェア経験者は2.8%、約340万人に留まる。しかもそのほとんどが、ライドシェアが事実上禁止されている日本ではない国で経験したものと思われている。中国と日本のライドシェア利用の差が如実に出たと言える。
■中国、シェアサイクルの利用者も増加
また同センターの発表によれば、シェアサイクルの利用者もインターネットユーザーの30.6%に上り、前年から増加としたという。
中国国内では都市部での自転車利用が盛んで、自転車の盗難も多いことから恒常的に自転車の利用ニーズが高い。スマートフォンの普及もシェアサイクルの利用率向上に一役買っている。
2016年4月にはシェアサイクルサービス大手モバイク(本社:中国北京/CEO:Wang Xiaofeng)が、同年11月には同じくシェアサイクルサービス大手のofo(本社:中国北京/代表者Dai Wei)が、次々と国内でのシェアサイクルサービスを開始している。
モバイクは太陽電池による給電やノーパンクタイヤなどの技術をウリにし、一方のofoは自転車盗難について問題提起しつつ「20円くらいで(自転車を)合法利用を」と訴え、シェアサイクルサービスを拡大させている。
【参考】アメリカでもシェアサイクルサービスは拡大している。詳しくは「米ライドシェア大手のUberとLyft、シェア自転車企業買収で事業多角化|自動運転ラボ