東京都が2020年8月7日までに、MaaSの社会実装モデルとなる実証実験プロジェクトの公募を新たにスタートした。
東京都は2019年度から「スマート東京」を目指すべく、公共性や事業性を兼ね備えたMaaSの社会実装モデルとなる実証実験プロジェクトを支援している。
今回は、複数の交通サービスの連携やキャッシュレス決済サービス、ほかの分野とのサービス連携などに取り組む実証プロジェクトを公募する。コンサルティング会社のデロイトトーマツコンサルティング合同会社が事業プロモーターを務める。
■支援費用は最大で4000万円
プロジェクト支援費は1件で上限4000万円を予定している。実証実験の期間は2カ月程度。プロジェクト実施者は検証データや報告書の提出のほか、定期的な進歩状況の報告も求められる。
公募は2020年8月3日〜9月2日にかけて受け付けるが、メールによる事前の応募申し込みが必須となる。事前の応募申し込みの〆切は8月14日の午後5時まで。
有識者で構成された企画提案審査会が各企業のプレゼンテーションを審査し、9月上旬に3件ほど選定する。
応募要件としては、満たすべき12点が以下のように公表されている。
- 地域課題を解決するものであること
- 地域間・業種間の垣根を越えたデータ連携の基盤の実現に資するものであること
- データ連携においては、国土交通省から示された「MaaS関連データの連携に関するガイドライン」に準拠すること
- 鉄道・路線バス等の基幹輸送に加え、ラストワンマイルも含めた複数の交通モードの連携 を伴う事業であること
- 社会実装を見据えて収益化が可能なモデルであること
- 安全・快適なキャッシュレス決済を含むこと
- MaaSの実証にあたり、必要な関係機関との調整を開始しており、事業実施の見込みがついていること
- 少なくとも2カ月程度の実証実験を東京都内で実施し、得られた検証データと検証報告書を2021年3月上旬までに提出できること。なお、実証実験においては、予め、解決を目指す地域の課題及びその現状分析(定量的な情報含む)に基づき、実証実験におけるKPI等の目標を設定し、実証実験後には定性・定量面から検証を実施すること
- プロジェクト実施の際は、関係法令を順守し事業の安全性を確保すること
- プロジェクト実施は、プロジェクト実施者の責任で行うものとすること
- 東京都からの指名停止措置が講じられている者ではないこと
- 国や他自治体からの委託や助成等を受けていない事業であること
我こそはという企業・団体は、ぜひ公募してみてはいかがだろうか。
詳しくは東京都の報道発表「MaaSの社会実装モデルとなる実証実験プロジェクトを公募します」やデロイトの公募ページ「【東京都委託事業】MaaS社会実装支援事業|政府・公共サービス|Deloitte Japan」から確認できる。
【参考】関連記事としては「東京都の「起業家を世界へ」事業、MaaSスタートアップも採択」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)