西日本電信電話株式会社(本社:大阪府大阪市/代表:小林充佳)=NTT西日本=と京都府、精華町によるオンデマンド型乗合バスの「ラストワンマイルモビリティ実証実験」が、「けいはんな学研都市」で2020年11月24日に始まった。12月18日まで実施される予定だ。
この実証実験は、国土交通省主催のスマートシティモデル事業の先行モデルプロジェクト「スマートけいはんなプロジェクト」に基づく取り組みで、精華町の一部地区「けいはんな学研都市」で実施される。
この地区では特定の路線で渋滞が発生しやすいことや、特定の時間のバスやタクシーの混雑、免許を返納した高齢者やクルマを持たない人の移動手段が足りないという課題を抱えている。
今回の実証実験では精華地区などの一部住民に向け、自家用車の代わりとして乗り合い型デマンドバスを無償提供する。自宅から近くの商業施設や医療施設などへのラストワンマイルの移動手段を確保して、地域を持続的に活性化させるのが目的だ。
乗りたいときに気軽に地域内を自由に移動できることでより住みやすい街となる。
■ラストワンマイルモビリティ以外でも積極的な取り組み
今回の取り組みで検証するのは、ラストワンマイルモビリティ事業の採算性のほか、運用するに当たって需要に対応できる配車数やオペレーター数などの運用効率性、利用者の満足度などだ。
NTT西日本が取り組みの企画や運行データの分析を担当し、プロジェクトに参加している関西電力は電柱への停留所表示で協力する。京都府や精華町は関係各所との調整や住民に理解を得るための取り組みなどを担う。
ちなみに「スマートけいはんなプロジェクト」ではラストワンマイルモビリティ以外にも、多くの技術の導入に取り組んでいる。
GPS搭載のシェアサイクルや、コネクテッドカーとバイタルデータをかけ合わせた安全運転支援、AI(人工知能)デバイスを活用した高齢者の見守りや外出支援、電柱を使った電柱吊りオープン型宅配ボックスなどだ。
■デマンド型乗り合いバスもいずれは自動化へ
けいはんな学研都市での取り組みのように、デマンド型乗り合いバスの実証実験が日本各地で実施されるようになってきている。いずれ自動運転化がされればより持続可能性が高くなることもあり、デマンド型乗り合いバスへの期待度はさらに高まっていきそうだ。
【参考】関連記事としては「MONETの配車システム、オンデマンド100円乗合タクシーで導入!スマホアプリで予約」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)