テスラの自動運転タクシー、呼んでも全然来ないと話題に

価格は安くても「そもそも乗れない」

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PARIS, FRANCE – June 16, 2023: Elon Musk, founder, CEO, and chief engineer of SpaceX, CEO of Tesla, CTO and chairman of Twitter, Co-founder of Neuralink and OpenAI, at VIVA Technology (Vivatech)

テスラ自動運転タクシーが「呼んでも来ない」と話題になっている。投資銀行Jefferiesのアナリストがオースティンで行った独立調査では平均待ち時間が15分超に上り、独立トラッカーのデータでは時期によってロボットタクシーサービス自体が利用できない時間帯が50〜80%に達することが明らかになっている。

ダラス・ヒューストンへと展開エリアは広がったが、その根本原因である「稼働している車両(フリート)の圧倒的な不足」は解消されていない。価格は安くても「そもそも乗れない」という現実を伝える。

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■テスラの自動運転タクシーが呼んでも来ないワケ

テスラの自動運転タクシーが「呼んでも来ない」理由は単純だ。稼働している車両(フリート)の台数が少なすぎる。テキサスA&M大学の学生・Ethan McKanna氏が構築した独立トラッカーのデータによると、オースティンのサービスエリア全体でテスラのロボタクシーが利用できない時間帯が50〜60%に上ることが確認されている。

さらに2026年2月時点のレポートでは「過去48時間での稼働率が19%(利用不可率81%)」という極めて低い数字も報告されており、サービスが使えない時間帯が大半を占める状況が続いている。

テスラのマスクCEOが掲げていた「2025年末までにオースティンに500台以上」という目標は大幅に未達のままだ。2026年4月時点のオースティンのフリートは独立トラッカーの推計で約37〜42台とされており、サービスエリア全域をカバーするには台数が根本的に不足している。これが「呼んでも来ない」最大の原因だ。

【参考】関連記事としては「テスラとGoogleが喧嘩?自動運転車の事故でSNS炎上」も参照。

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■Jefferies調査で判明した「3つの問題」

2026年2月、米投資銀行Jefferiesのアナリストがオースティンで2日間にわたり独自調査を実施した。テスラの自動運転タクシーに15回・Uberに19回(うち14回はWaymo)乗車し、品質を比較した結果、3つの重大な問題が浮き彫りになった。

1. 異常に長い「待ち時間」

テスラの平均待ち時間は15分超で、UberやWaymo(ウェイモ)と比べて大幅に長かった。Waymoの平均待ち時間が約5.74分とされる中、テスラとの差は2.6倍以上に上る。

2. ルーティングの非効率

テスラのAIは最適でないルートを選択することが多く、同一区間でも乗車時間が他社サービスより長くなるケースが確認された。乗降場所の認識精度についても、今後の改善が求められる状況だ。

3. 有人監視率の高さ

Jefferiesが乗車した15回のうち13回(87%)は安全員が乗車していた。これは「完全無人(Unsupervised)」を謳うサービスとしての実態に疑問を投げかける結果となっている。

【参考】関連記事としては「なぜテスラは「何を言っても許される」のか?」も参照。

■ダラス・ヒューストンに展開しても「同じ問題」が繰り返された

こうした背景のもと、2026年4月18日にダラス・ヒューストンへの展開が発表されたが、開始直後から同様の問題が報告されている。Electrekの報道によると、3都市合計の完全無人車両はわずか約25台にとどまっており、開始初日に20分超の待ち時間が発生したという報告が相次いだ。

一部で報じられた「573台」という数字はテスラが製造・登録した関連車両の総計であり、実際に「完全無人ロボタクシー」として街に解き放たれている台数とは大きく乖離しているのが実態だ。

【参考】関連記事としては「テスラ、Googleの半額以下「6ドル」のロボタクシーが話題」も参照。

■Waymoは「高確率で乗れる」状態に

Waymoとの最も根本的な差は「乗りたい時に乗れるか」という点だ。Waymoは2026年4月時点でオースティンに300台のフリートを配備し、130平方マイルのエリアを24時間カバーしている。

一方、テスラはオースティンで40台前後が限られた時間帯に稼働しているに過ぎない。Jefferies調査でも乗車リクエストが通らなかったケースが25%を超えており、この「乗車可能性の差」こそが、現時点での両社の最大の実力差と言えるだろう。

■テスラが描く「解決策」

テスラもこの供給不足は自覚している。2026年4月24日に発表された自動運転タクシー専用EV「Cybercab(サイバーキャブ)」の量産開始宣言はその証左だ。実際、2026年1月頃に一時的にフリートが増えた際、一部のユーザーからは「待ち時間が15分から5分未満に改善した」という報告も出ており、台数とサービス品質の相関は明らかだ。

Cybercabの量産が本格化し、フリートが数百〜数千台規模になれば「呼んでも来ない」問題は解消に向かう。ただし、その量産が軌道に乗るのは早くても2026年後半以降と見られており、それまでの間は「安いが乗れない」というジレンマが続くと予想される。

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■価格破壊だけでは勝てない

今回の調査結果が浮き彫りにしたのは、自動運転タクシー普及における「信頼性」の重要性だ。安さは確かに強力な武器だが、利用者にとっての最優先事項は「乗りたい時に、予測可能な時間で乗れること」だ。

テスラが描く「世界最大のロボタクシーフリート」という構想は、Cybercabの量産と稼働率の大幅な向上を達成して初めて現実のものとなる。ダラス・ヒューストンへの拡大は地理的な前進だが、「呼んだらすぐに来る」という基本的な信頼性を確立するまでの道のりはまだ遠い。テスラの次の一手に引き続き注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
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