Googleの自動運転タクシー、荷物を「積み逃げ」!客が180万円の賠償請求

トランクから取り出せない状況に陥る

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米国や中国で実用化されている自動運転タクシー(ロボタクシー)サービスだが、まだ人間の運転手によるタクシーに劣っている部分は多いようだ。

米カリフォルニア州サンフランシスコで、乗客がGoogle系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)のロボタクシーを利用して降車後、車が誤作動を起こし、トランクに高価な荷物を積んだまま走り去るというトラブルが発生した。

荷物は戻ってこなく、その乗客がWaymoに対し損害賠償を求める事態にまで発展している。

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■荷物を取り出す前に走り去る

テニスのインストラクターであるDaniel Linley氏は、2025年2月7日にサンフランシスコでWaymoのドライバーレスのロボタクシーを利用した。目的地に着いて降車した直後、トランクから荷物を取り出そうとした。

しかし、スマホアプリ上に自動的に表示されるはずの「トランクを開ける」というボタンが出てこなかったため、荷物を取り出すことができなかった。

そのためWaymoのカスタマーサービスに電話し、遠隔操作でトランクを開けてもらえるよう依頼した。しかし通話中にWaymo車はそのまま走り去ってしまったという。トランクの中にはテニスラケットやテニスボール、指導用のカートなど、高価なスポーツ用品が多数入っていた。

▼(参考)Dan Linley氏のLinkedInアカウント
https://www.linkedin.com/in/dan-linley-1206635/

■荷物の行方はいまだ不明

Google系Waymoが展開している自動運転タクシー=出典:Waymo公式ブログ

Linley氏は補償を求めてWaymoに何度もコンタクトを取ったがうまくいかず、4月に入り警察に被害届を提出した。サンフランシスコ高等裁判所に提出された訴状によると、同氏はWaymoに対し損害賠償として1万2,500ドル(約180万円)を求めている。これは少額訴訟として認められている上限額になるようだ。

この金額は、戻ってこないスポーツ用品とレッスンの予約を受けることができなくなったことによる損失に対するものになる。Linley氏は「実際の損失はそれ以上」だと主張しているという。レッスンで使用する道具がないため、1回100ドルのテニスレッスンを行うことができなくなっているためだ。

Linley氏は「どうしてWaymoが荷物を見つけられないのか分かりません。車がブラックホールに吸い込まれたわけじゃあるまいし」とコメントしている。これに対し、Waymo側は米メディアに「現在本人と連絡を取っており、請求の解決に向けて対応しているところだ」と話している。

■これまでも様々なトラブル

2018年に世界で初めてロボタクシーサービスを商用化したWaymoは現在、アリゾナ州フェニックス、カリフォルニア州サンフランシスコとロサンゼルス、テキサス州オースティンでサービスを展開している。2025年夏にはUberと組んでジョージア州アトランタで正式にサービスをスタートする予定になっている。

順調にサービス拡大を進めている印象のWaymoだが、乗車にまつわるトラブルはたびたび起こっている。2024年12月には、利用者が目的地であるロサンゼルスの空港の駐車場で降りようとしたが、車両は駐車場内を周り続け停車せず、飛行機に乗り遅れたという事態が発生している。

乗車中のトラブルについては、Waymoのカスタマーサービスがサポートすることになっている。しかしカスタマーサービスはすぐにトラブルを解決することができなかったという。またロボタクシーがオースティンで最も危険な通りの1つと言われている場所の中央に駐車し、乗客が閉じ込められたというトラブルも起きている。

ドライバーレス、つまり運転手不在でタクシーを走行させているWaymoだが、トラブル発生時にはカスタマーサービスを介すことになり、すぐに解決できない事例も多い。臨機応変な対応はまだまだ手動運転のタクシーに軍配が上がると言えるのかもしれない。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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