10月10日(木)は、米EV(電気自動車)大手のテスラ(Tesla)がロボタクシー(自動運転タクシー)車両を発表する予定となっている。このイベントは、発表内容によってテスラの株価が大きく上下する要因となり、多くの投資家が注目している。
ただし「10月10日(木)」というのは米国時間での日付であり、日本人投資家は注意が必要だ。細かく言うと、テスラは「米国時間で10月10日の午後7時ごろ」にロボタクシー車両を発表する予定で、この時間を日本時間に変換すると「10月11日(金)の正午ごろ」ということになる。
ちなみに発表は、カリフォルニア州バーバンクにあるワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー映画スタジオのステージで行われ、テスラCEOのイーロン・マスク氏がスピーチをする予定だ。
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■10月10日夜が売却・購入のラストチャンス
いずれにしても、テスラがロボタクシーを発表する時刻は、米国の株式市場がクローズしている時間帯であり、基本的に発表内容に合わせて個人投資家がテスラの株式をリアルタイムに売買することはできない。
ロボタクシーの発表で株価が暴落すると予想するなら、日本時間で10月10日夜にオープンする米国株の株式市場が、テスラの株式を売却する最後のチャンスとなる。逆に急騰すると予想するなら、テスラの株式を購入する最後の機会となる。
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ロボタクシー車両の概要によっては、テスラの株式は上下に20%程度動く可能性も否定できない。過去の決算では株価が10%以上急変動したことが何度もある。
■自動運転分野で存在感を示せるか
テスラが発表する車両は、自動運転タクシー向けのモデルと言われる「Cybercab(サイバーキャブ)」だと考えられている。当初は8月8日の発表が予定されていたが、7月23日開催の2024第2四半期決算説明会において、発表日の延期が明らかにされた。
自動運転の分野ではテスラは他社に出遅れている。同社が展開しているAutopilotでもFSD(Full Self-Driving)でも、運転支援機能は利用可能だが、一般的に「自動運転機能」と呼ばれるようになる「自動運転レベル3」の技術は搭載できていない。この分野ではホンダがテスラをリードしている。
【参考】関連記事としては「自動運転レベルとは?定義は?日本・海外の現状・実用化状況(2024年最新版)」も参照。
EV業界をリードするテスラにとって、自動運転分野で存在感を示す機会となる今回のイベント。さて、テスラの株価はどうなるか。
【参考】関連記事としては「テスラの自動運転技術・Autopilot/FSDを徹底分析(2024年最新版)」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)