2025年開催予定の大阪・関西万博において、空飛ぶタクシーの離発着場が「桜島」「大阪港」「夢洲」に設置されそうなことが、このほど明らかにされた資料から判明した。日本最初の空飛ぶタクシーの「駅」となりそうだ。
以下の図は、「空飛ぶクルマの大阪ベイエリア航路実現性の調査事業」に関連して公表された図だ。「桜島」(USJ)、「大阪港」(海遊館)、「夢洲」(万博会場)の3駅をつなぐ航路を空飛ぶタクシーが運行するというイメージが明らかにされている。
▼スーパーシティ及びデジタル田園健康特区において、先端的サービスの開発・構築等に関する調査事業を開始!|内閣府
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc/supercity/pdf/supercity_220715_FlontLine.pdf
■これから3駅の設置の実現性を検証
ただし、現段階ではこれから3駅の設置の実現性を検証する段階だ。上記の「空飛ぶクルマの大阪ベイエリア航路実現性の調査事業」は、まさにその実現性を調べる内閣府の事業となっている。
調査事業に傘下するのは、空飛ぶクルマを開発するSkyDriveと朝日航洋、大阪公立大学、大林組、関西電力、近鉄グループホールディングス、グロービング、大日本印刷、東京海上日動火災保険日本工営、三菱電機。大阪府と大阪市も協力する。
内閣府地方創生推進事務局が公表している資料では、同事業について以下のように説明されている。
■2025年に飛行実現、翌年から商用運行拡大
調査が行われるのは、大阪市の夢洲周辺と大阪ベイエリアだ。大阪ベイエリアでは、大阪港周辺や桜島周辺の風況・地盤などの調査と実現性を検証する。同時に、夢洲周辺の空飛ぶクルマの想定飛行経路において、風況・気象データなどを取得、分析して実現性を検証するという。
2022年度に航路実現性を検証・評価し、2023〜2024年度に「高密度・高頻度運航に耐え得る離発着ポートの設置」「安定運航を支える後方支援体制・拠点の検討・整備」「事業立ち上げ・拡大を情報面から支援するインフラ・データ基盤の検討・整備」「初期投資・事業負担を軽減する資金調達スキームの検討・構築」「デモフライト」を実施する。
2025年度の大阪・関西万博で空飛ぶクルマの飛行を実現し、2026年度からは商用運行を拡大していくという。
■どのような調査結果となるか注目
このままいけば、大阪・関西万博が日本初の空飛ぶタクシーのサービス提供の場となり、それに伴って設置される「駅」も日本初のものとなるとみられる。
「桜島」(USJ)、「大阪港」(海遊館)、「夢洲」(万博会場)に実際に駅が設置されることになるかどうかは、調査事業の結果次第で変わってくる。どのような調査結果となるか注目だ。
【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマ(2022年最新版)」も参照。