トヨタ子会社ウーブンプラネットHD、第2期で既に黒字!

純利益227億円、前期は34億円の赤字

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出典:官報(※クリックorタップすると拡大できます)

トヨタ子会社のウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役:ジェームス・カフナー)の第2期の決算公告が、このほど官報に記載された。

第2期の売上高は前期の34億2,001万円に対し、666%増の227億9,100万円で増収となった。本業の収益力を表す営業利益も、前期はマイナス6億3,242万円だったが、今期はマイナス2億5,900万円と改善している。

純利益は、前期は6億7,878万円の赤字だったが、今期は29億3,300万円となり、早くも黒字化した。ウーブン・プラネット・ホールディングスはウーブン・プラネット・グループ全体の戦略的意思決定を担っており、現時点ではトヨタ本体からの受託事業で利益が出ているというところだろうか。

もしくは、営業外収益が58億2,600万円も計上されていることから考えると、投資に伴うキャピタルゲイン(売却益)が黒字化に寄与した可能性もありそうだ。

■決算概要
貸借対照表の要旨(単位:百万円)

▼資産の部
流動資産 67,371
固定資産 135,542
資産合計 202,913
▼負債及び純資産の部
流動負債 64,471
(うち賞与引当金)(1,236)
固定負債 60,112
(うち退職給付引当金)(40)
株主資本 78,330
資本金 38,062
資本剰余金 38,012
資本準備金 38,012
利益剰余金 2,255
その他利益剰余金 2,255
負債・純資産合計 202,913

損益計算書の要旨(単位:百万円)

売上高 22,791
売上原価 13,806
売上総利益 8,984
販売費及び一般管理費 9,244
営業損失 259
営業外収益 5,826
営業外費用 390
経常利益 5,175
税引前当期純利益 5,175
法人税等 904
法人税等調整額 1,337
当期純利益 2,933

■グループ企業3社の戦略的意思決定を担う

2021年1月にスタートしたウーブン・プラネット・ホールディングスには、ウーブン・コア、ウーブン・アルファ、ウーブン・キャピタルという3社のグループ企業があり、グループ全体での2022年4月時点の従業員数は1,600人とされている。

前述の通り、グループ全体の戦略的意思決定を行っているのが、ウーブン・プラネット・ホールディングスだ。ほかの3社についても簡単に触れておこう。

ウーブン・コアは人が中心の安全な自動運転を実現すべく、個人・商用を問わない技術開発・実装と市場導入・普及に取り組んでいる。

ウーブン・アルファは独自の開発プラットフォーム「Arene(アリーン)」や「自動地図生成プラットフォーム(AMP)」、実証都市「Woven City(ウーブン・シティ)」など、革新的なプロジェクトを立ち上げ、実現に向け取り組んでいる。既存の事業領域を超えた価値ある先進的アイデアやイノベーションを創造し、その原型を立ち上げることを担う。

ウーブン・キャピタルは米国に拠点を持つ投資ファンドで、豊かなリソースで革新的なテクノロジーを開発する企業に投資し、パートナーシップを幅広く構築している。グループがグローバルに活動・成長し、ビジョンを達成できるよう支えている。

【参考】関連記事としては「トヨタが資金投下!「自律走行できる車イス」の開発企業に」も参照。

■「アルファ」や「コア」の決算にも注目を

今回はウーブン・プラネット・ホールディングの決算を紹介したが、今後、官報にはウーブン・アルファやウーブン・コアの決算も掲載される見込みだ。両社の決算の数字も官報に掲載され次第、紹介する。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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