電動車イスの自動運転技術などを開発するWHILL株式会社(本社:神奈川県横浜市/代表取締役兼CEO:杉江理)は2019年11月2〜3日の2日間、自動運転電動車椅子を有人走行させる実証実験を羽田空港の国内線第1ターミナルで実施した。
この実証実験は日本航空(JAL)と日本空港ビルデングと共同で実施したもので、WHILL社は報道発表で「世界で初めて」の実施だとしている。今後はオランダやアメリカ、アラブ首長国連邦の空港などでも実証実験を実施する方針だという。
羽田空港における実証実験は、ターミナルにおける長距離の歩行に不安を感じる人などを対象に行った。具体的には、希望者にWHILLの自動運転システムを利用して希望の搭乗口付近まで手動操作による運転で移動してもらい、乗り捨て後にWHILL自動運転システムが無人で元の場所に戻るという内容だ。
WHILL社は報道発表で「自動運転に加え、衝突回避機能も備えているため、WHILLの操作が初めての人も安心して操作ができます」と説明した上で、「実用化フェーズでは同行者不要の運用を想定しており、車椅子を押す介助スタッフの負担を大きく減らすことが期待されます」としている。
【参考】関連記事としては「電動車いす開発のWHILLが50億円資金調達 海外進出・販売強化、将来は自動運転機能も」も参照。