空飛ぶクルマの実証実験が、東京や大阪など4都府県で2019年中にも始まる見込みのようだ。経済産業省と国土交通省が音頭を取り、日本や海外の開発メーカーが参加することになるとみられている。日本経済新聞が2019年2月4日に報じた。
空飛ぶクルマについては、「空の移動革命に向けた官民協議会」が2018年12月20日にまとめた「空の移動革命に向けたロードマップ」で、2019年から試験飛行と実証実験に取り組み、2020年代半ばに事業をスタートさせ、2030年代から実用化を拡大させるという計画が示されている。
経産省と国交省が主導するこの今年の実証実験はこのロードマップのいわば第一歩に該当する部分で、実証実験の実施によって、利用者の利便性確保の在り方や技能証明の基準、機体の安全基準などの検討を加速させていきたい考えとみられる。
■実証実験は東京、大阪、三重、福島でまず実施か
報道によれば、東京では羽田空港周辺、大阪では大阪湾、三重県では離島、福島県ではロボット研究拠点「福島ロボットテストフィールド」などが実証実験の場所として挙げられているようだ。
この実証実験に参加する企業・団体は現在は確定していないようだが、東京オリンピックでの飛行デモを計画しているCartivator(カーティベーター)は確実に参加するだろう。欧米勢では空飛ぶクルマの開発に前向きなエアバスやボーイングの参加が濃厚だと思われる。
空飛ぶクルマも自動運転車と同様、法整備や基準策定などが求められる次世代モビリティだ。そのため国と民間が実現に向けて足並みを揃えることが求められる。飛ばす技術が構築されても、飛ばす空が無ければ困ったことになる。
【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマとは? 仕組みや技術、必要なインフラなど|自動運転ラボ」も参照。