神奈川中央交通株式会社(本社:神奈川県平塚市/社長:堀康紀)とソフトバンクグループのSBドライブ株式会社(本社:東京都港区/社長:佐治友基)は2019年1月23日までに、2019年2月13日から22日まで、東京都多摩市で自動運転バスの実証実験を実施すると発表した。
この実証実験は、多摩ニュータウン内で自動運転バスを運行するというもの。自動運転が地域内移動手段として有効かどうかという可能性を探ることが目的だ。
■団地内での自動運転の可能性を調査
具体的には、団地内を経由して商業施設を結ぶ経路で自動運転バスを運行し、この地区での自動運転のメリットや移動手段としてどんな可能性があるかの調査を行う。またAI(人工知能)技術を活用した車内の安全対策や車内に設置したディスプレイによる情報発信についても有効かどうかの検証を行う。
この実証実験は、東京都が2018年度より開始した支援事業「自動運転技術を活用したビジネスモデル構築に関するプロジェクト」に選定されている。そして、国と東京都が共同で設置した「東京自動走行ワンストップセンター」の支援を受けて実施する。
■SBドライブ、全国各地で実証実験を実施
SBドライブ社は、ソフトバンクグループの企業で、自動運転技術の導入・運用に関するコンサルティングや旅客物流に関するモビリティーサービスの開発・運営を推進している。
具体的には、自動運転バスによる実証実験や試乗会を、沖縄県の南城市や石垣市、羽田新整備場、静岡県浜松市などで全国各地で実施している。
同社が使用している自動運転バス「NAVYA ARMA」はフランスのNavya社製で、自動運転専用の電気自動車(EV)だ。GPS(全地球測位システム)などで自車位置を測位し、レーザーレーダーであり「自動運転の目」とも呼ばれるLiDARやカメラなどで障害物を検知して、あらかじめ設定したルートを自律走行することができる。
神奈川中央交通社とSBドライブ社は、今回の実証実験の結果を踏まえて自動運転バスの実用化を目指す方針だ。
【参考】関連記事としては「自動運転車に実証実験・テスト走行が必須な理由 実用化に向けて回避すべき危険・リスクは?」も参照。