2019年1月24~26日まで横須賀リサーチパーク(YRP)で開催された「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ 2019」で、ある3社が「膨大な数の自律型モビリティシステムを支える多様な状況に応じた周波数有効利用技術の研究開発」の研究成果として、クルマを中心とした自律型モビリティの公道走行を含むデモンストレーションやパネル展示を実施した。
3社は日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:澤田純)=NTT=と株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:吉澤和弘)、株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区/代表執行役 執行役社長兼CEO:東原敏昭)だ。
■求められる高度な自律型モビリティシステム
現在、超高齢化や少子化などの影響で労働人口の減少が進んでいる。このため、信頼性が高く、さらに高精度な自動走行を実現する自律型モビリティシステムの実現が期待されている。
このようなシステムが普及するためには、クルマなどの乗り物自体に搭載するセンサーだけでなく、現在自分がいる位置を推定する技術や周辺の環境状況の認知ができる高精度な地図データベースなどの情報を、リアルタイムに収集・把握する通信技術の確立が必要不可欠である。
そこで3社は2017年度より総務省受託研究「膨大な数の自律型モビリティシステムを支える多様な状況に応じた周波数有効利用技術の研究開発」をほかの研究機関とともに受託し、研究開発を続けてきた。
■3社で取り組む高信頼性の自動走行実現
この受託研究は「課題ア」「課題イ」「課題ウ」という3つの課題からなっている。このうち、NTT社は高速移動体エッジコンピューティング技術(課題ア)と大量異常トラヒック検知・判断技術(課題ウ)を、ドコモ社は高度地図データベースを効率的に配信する技術(課題イ)を、日立製作所社はネットワーク遮断・再接続技術(課題ウ)を受託した。そして、今回の展示会でその成果を発表した。
3社は今回開発した技術について、今後、関連する標準化団体などでの標準化による国際的な普及の推進や、自動運転の実用化に向けた事業での活用を検討していく。
【参考】関連記事としては「【最新版】自動運転車の実現はいつから?世界・日本の主要メーカーの展望に迫る|自動運転ラボ」も参照。