中国のネット検索最大手・百度(バイドゥ)は2019年2月26日までに、2018年通期での売上高が前年比28%増の1023億元(1兆7000億円)、純利益が同51%増の276億元(4570億円)となったと発表した。今後、開発を進める自動運転や人工知能(AI)に一層資金をつぎ込み、先行するグーグル系ウェイモの背中を追う。
2018年通期は、バイドゥのコア事業であるサーチエンジン事業が業績を牽引した格好。サーチエンジン事業はバイドゥの売上の約8割を占める。
Baiduアプリのアクティブユーザー数が前年比24%増の1億6100万人に達したほか、Haokan(ショートビデオ)とQuanmin(フラッシュビデオ)も順調にアクティブユーザー数を増やしており、成長が期待されている。
今回の業績について会長兼CEO(最高経営責任者)のロビン・リー氏は「確固たる地位を確立して新年を迎えることができ興奮している」としている。
■投資が実を結び、さらなる成長へ
ロビン・リー氏は決算発表において「AIソリューションや自動運転技術の発展にも取り組んだ一年だった」とのコメントも出している。
バイドゥは現在、事業の多角化を進めており、その中の柱の一つが自動運転事業。同社CFO(最高財務責任者)のHerman Yu氏は「バイドゥのビジネスを多様化するためには多額の資金が必要だが、これらの投資が実を結べばバイドゥのさらなる成長が期待できる」と語っている。
同社は2017年4月からオープンソースの自動運転OS(基本ソフト)「アポロ」を提供し、既に自動車メーカーやサプライヤーなど100社を超える企業に活用されているという。
【参考】関連記事としては「中国・百度(baidu)の自動運転戦略まとめ」も参照。