自動ブレーキ搭載義務化、EUだけでも年間1000人の死者減 日本も合意

アメリカや中国は加わらず

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国連欧州経済委員会(ECE)は2019年2月14日までに、日本や欧州連合(EU)を含む40カ国・地域が衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)の搭載を義務づける規則に合意したと発表した。交通事故の防止や被害の軽減を目指す取り組みで、EUは2022年から実施する方針だ。

搭載義務の対象となるのは新車の乗用車や小型商用車で、時速60キロ以下の低速走行時に作動する自動ブレーキを搭載させ、市街地などでの事故が防止されるようにする。ECEによれば、自動ブレーキ搭載によってEU内での交通事故死者数は年間1000人以上減少するという。

搭載が義務付けられるのは「先進緊急ブレーキシステム(AEBS)」と呼ばれる技術だ。追突の危険があると、まずレーダーが前方車両や障害物との距離や速度を検知し、衝突予測時間を算出。その後、システム側がドライバーに警告を行い、ブレーキ操作が間に合わない時はシステムが介入し減速することで、衝突を回避したり、衝撃を軽減したりする。

日本国内では自動ブレーキは販売される新車の7割に搭載されている。警察庁の発表によると、2017年の交通事故の減少件数2万7036件のうち追突事故の減少件数は1万6722件と約6割を占めており、自動ブレーキの効果が大きいことが分かる。

この規則合意にはアメリカ中国は加わっていないが、自動ブレーキを搭載していない車両は日本やEUに輸出・販売することができなくなる。国際的な動きを受けて、これらの国でも自動ブレーキ搭載率が増えていくことだろう。

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