トヨタ自動車の人事部が新年早々元気だ。2021年1月から新たに自動運転向けのシステム設計エンジニアを募集しているほか、2020年11月から継続してスマートシティ「Woven City(ウーブン・シティ)」向けの人材も募集している。
この記事ではこの2つの求人案件について紹介していこう。
■自動運転向けのシステム設計エンジニアの募集
まず2021年に入って転職情報サイト「doda」に掲載されたのは、自動運転や次世代予防安全技術に対応する車両制御システムの開発エンジニアの求人だ。
人材の要件として「メカトロ制御分野」に精通していることが挙げられており、この分野の修士や博士の卒業者、開発を経験していれば歓迎されそうだ。
勤務地は、愛知県豊田市の本社または名古屋オフィス、静岡県の東富士研究所となっている。
▼【先進技術領域】【A】自動運転向け車両運動制御技術の開発および自動運転システムの設計
https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3004547385/
■コネクティッドシティ「Woven City」関連での人材募集
トヨタが静岡県裾野市で開設すると発表しているコネクティッドシティ「Woven City」関連の人材については、2020年11月から継続して募集中だ。
Woven Cityの実現に向けたデータプラットフォームの企画・開発・実装が業務内容とのことで、エンジニアには限らないが、データ・マネジメントやシミュレーションに関する知見や、仕様検討から実装・評価までを通して見ることができるスキルが必要とされる。
こちらの職種については、東京の大手町オフィスにおける勤務が前提となっている。
▼【コネクティッド】スマートシティ(Woven City)向けデータプラットフォームの企画・開発・実装
https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3004461137/
ちなみにこの2つの求人案件では、どちらも年収範囲は最高で1,400万円となっている。
■【まとめ】自動運転開発に力を入れるトヨタ、より人材を厚く!?
トヨタの自動運転車は、自分で所有する車(オーナーカー)向けと、移動サービス向けの2つの観点から開発されている。
オーナーカー向けに関しては、「Mobility Teammate Concept:人とクルマが同じ目的で、あるときは見守り、あるときは助け合う、気持ちが通った仲間(パートナー)のような関係を築く」というコンセプトが特徴であり、人と車が助け合い、運転の楽しさと安全性の両立を目指している。
一方で、移動サービス向けに関しては、よりオープンに他社のシステムを搭載でき、システム保守や故障時の対応が容易であるといったことを重視している。移動サービス向けとしては、トヨタは自動運転EV(電気自動車)「e-Palette」を開発している。
そしてトヨタは今年2月に、自動運転技術の活用や実証実験を進めることも目的とした「Woven City」を着工する予定だ。Woven Cityが完成するとトヨタの自動運転開発はさらに加速すると考えられ、トヨタは2021年も引き続き人材採用に力を入れる方針とみられる。
【参考】関連記事としては「トヨタの自動運転戦略を徹底解説!2020年代に起こす大変革とは?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)