トヨタ自動車(本社:愛知県豊田市/代表取締役社長:豊田章男)は2020年8月6日、2021年3月期の第1四半期(2020年4〜6月)決算を発表した。
営業収益は前年同月比40.4%減の4兆6007億円、営業利益は同98.1%減の139億円で、四半期利益は同74.3%減の1588億円だった。未定としていた通期(2020年4月〜2021年3月)の最終損益は、前期比64.1%減の7300億円に着地するという見通しを立てている。
第1四半期の連結販売台数は前年同期比50%減の115万8000台。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で各国で販売が落ち込んだことが要因だ。
今回は決算発表会のライブ中継は行われず、自社のIRページで決算概要やプレゼンテーション資料などを公表するに留めた。それぞれ、以下のURLから確認することが可能だ。
▼決算要旨
https://global.toyota/pages/global_toyota/ir/financial-results/2021_1q_summary_jp.pdf
▼2021年3月期 第1四半期 実績
https://global.toyota/pages/global_toyota/ir/financial-results/2021_1q_presentation_jp.pdf
■研究開発費の予算額は維持
自動運転ラボとして注目している点としては「研究開発費」の動向だ。トヨタは自動運転やコネクテッド関連の技術開発に力を入れており、研究開発費の増減をみることで次世代技術の開発への力の入れようがみえてくるからだ。
前回の決算発表(2020年5月)時点では、2021年3月期の研究開発費は前年並みの1兆1000億円とされていたが、今回の決算発表ではどういった数字を出してきたのか。決算資料における該当部分が以下だ。
結論から言うと、前回の決算発表と数字に変動はなかった。ただ、新型コロナウイルスで業績が悪化する中でも研究開発費の予算額を維持したことで、コロナ禍においてもこれまでと変わらずに自動運転技術の開発などに力を入れていくという姿勢がうかがえる。
トヨタは決算発表資料の中で、「未来に向けた種蒔きはしっかりと継続し、モビリティ・カンパニーへの変革を加速させてまいります」としている。
【参考】関連記事としては「【速報】自動運転車を検証するWoven City「やり抜く」 トヨタ決算発表で強調」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)