サントリー子会社のサントリーMONOZUKURIエキスパート株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:小嶋幸次)は2020年4月19日までに、新配送拠点である神奈川県の海老名の配送センターと鳥取県の奥大山の配送センターで、自動格納ラックや無人フォークリフトなどを順次本格稼働させ、倉庫内業務の自動化に取り組むと発表した。
サントリーは持続可能な物流の実現に向け、「スマートロジティクス」を推進している。「スマートロジティクス」とは物流業務を自動化・省力化し、労働負荷や環境負荷を軽減しながら作業効率を上げていく取り組みのことだ。昨今、輸送需要が高まる一方で、人手不足や働き方の見直しなどが大きな課題となっている。
海老名の配送センターは鴻池運輸が運営し、4月から本格稼働を開始する新配送拠点だ。これまで作業効率の向上と効率の良い保管の実現のため、最新の自動格納ラック導入の検討を共同で進めてきた。ラック内の荷揃えは自動化され、高密度ラック内を「自動搬送システム」が縦横無尽に稼働するという。
日本通運が運営している奥大山の配送センターでは働き方改革を推進すべく既存倉庫を改装し、4月から「無人フォークリフト」を本格稼働させる。無人フォークリフトが稼働する区域では24時間完全自動化を実現するという。
無人フォークリフトは重量があるものを扱うため、省人化することで安全性の確保にも有効だ。
■自動運転や自律走行技術の舞台は公道だけではない
自動配送や無人フォークリフトなど、さまざまな自動化ソリューションがこれから倉庫で活躍することが当たり前の時代が来る。
たとえば、自動運転ベンチャーのZMPが開発する「自律走行する台車」もその一例だ。一見して人が押して使う普通の台車と形状は大きく変わらないものの、自律走行によって省人化につながり、作業の効率化が期待できる。
このように、自動運転や自律走行技術は公道だけが活躍の舞台ではない。将来的には倉庫でも大いに活躍してくれるのだ。
【参考】関連記事としては「自動運転OS開発のティアフォー、ヤマハ発動機と合弁会社「eve autonomy」設立」も参照。新会社ではティアフォーが開発するオープンソースの自動運転OS「Autoware」の技術とヤマハ発動機の車体開発技術を組み合わせ、工場敷地内などにおけるモノの自動搬送ソリューション事業を展開していく計画だ。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)