自動運転技術のビジネスとして展開しようとする際には単に技術力だけでなく、その技術をサービスとしてどのように展開するかという点に加え、サービスのUI・UXの設計も重要になってくる。
そういう意味でも、株式会社ZMP(本社:東京都文京区/代表取締役社長:谷口恒)の新たな取り組みは興味深い。1人乗りの自動運転ロボ「RakuRo(ラクロ)」の定額乗り放題サービスを2020年秋からスタートすることを、2020年8月23日までに発表した。
■乗り放題で月額1万円の定額サービス
ZMPはラクロを2019年に発表して以来、オフィスを構える東京都文京区の住宅街や東京駅近郊の人通りの多い丸の内仲通り、動物園などで、実証実験や体験会を実施してきた。
定額乗り放題サービスは東京都中央区佃の高級タワーマンションエリア「大川端リバーシティ21」にて順次開始するという。利用料は乗り放題で月額1万円(税込)、または時間制で10分370円(税込)となる。
ラクロがマンションの地下駐車場に配置されており、利用する際にはスマホアプリで事前予約する。当日はQRコードをスキャンすることで利用でき、ラクロのタブレットに表示された行き先をタッチすると、運転不要の自動走行で目的地まで移動することが可能となるようだ。
■コミュニティアプリ「ロボタウン」年内リリース
ZMPは8月18〜20日に開催したイベントで、街づくりコミュニティアプリ「RoboTown(ロボタウン)」も発表している。具体的には、以下の3つの機能などを有しているアプリだという。
- 街ごとの居住者コミュニティ
- ロボットインフラの整備
- ロボットサービス(RaaS)
大川端リバーシティ21におけるラクロのシェアサービスはこのRoboTownの一環とみられる。続々と新たな技術やサービスを発表するZMPの動向に、今後も注目だ。
【参考】関連記事としては「宅配、1人乗り、警備…自動運転技術でZMPが「三兄弟」発表」も参照。