ソフトバンクグループ(本社:東京都港区/代表取締役会長兼社長:孫正義)は2021年8月10日午後、2022年3月期第1四半期(2021年4〜6月)の決算説明会を開いた。売上高は前年同期比15.6%増の1兆4,791億円、四半期利益は同39.4%減の7,615億円だった。
減益となったことについて孫会長は、前年同期は米通信会社のスプリントとTモバイル関連の合併に伴う一時益が入っていたことを強調した。
■「AI分野において世界最大の資本家」と強調
孫会長は決算説明会で、AI(人工知能)分野への投資について説明し、2017年以降における世界の未上場AI企業の資金調達額の総額において、ソフトバンクグループが約1割を提供していると強調。「ソフトバンクグループはこの分野においての世界最大の資本家」と語った。
そして以下のスライドがこの日のプレゼンで最も重要な1枚だと強調した。
■投資先、コンシューマサービスが28%、交通が20%
ビジョンファンド事業の投資損益については、2021年6月末時点で6兆7,276億円に上っていると説明し、ソフトバンクグループが最重要視している時価純資産(NAV)については26兆5,000億円に上っていると説明した。
投資リスクについては、ビジョンファンドの1号2号とLatAm Fund(ラテンアメリカ向けファンド)による投資先が301社に上っていることに触れ、「会社数という意味では300社以上に分散投資できている」と強調。投資している地域も米国34%、アジア25%、中国23%、欧州13%と分散できているとした。
投資先の領域については、以前はライドシェアが多かったが、現在は幅広い分野へ資本を提供している、と説明した。投資先分野別では、コンシューマサービスが28%、交通が20%、物流が17%となっているという。
【参考】関連記事としては「「ハイテクの中心が自動運転に」 孫氏、ソフトバンクG決算で強調」も参照。